ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

量産化設備対応を目指した高精度YAGレーザー溶接ロボットシステムの構築(YAG溶接技術)

株式会社藤田ワークス

この事例のポイント

  • 複合機械加工部品では長時間加工が課題となっていた。
  • 既存の3次元曲面溶接が可能なYAGレーザー溶接ロボットシステムに、溶接部を画像認識しながら加工する高精度トラッキング機構を付加した。
  • 低歪のレーザー溶接技術により高精度・高信頼性の加工と高い生産性を達成することを目指した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社藤田ワークス
所在地鹿児島県 霧島市
業種金属製品製造業
技術分野溶接
従業員数76人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

当社は高精度積層板金技術を保有している。既存顧客は半導体製造装置、食品機械、医療機器産業である。製造装置の高密度集積化に伴い複雑な形状の部品設計が増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力複合機械加工部品では長時間加工が課題となっていた。
  • 品質・精度複雑な形状の部品で、溶接時の素材の熱影響による挙動を補正する必要があった。
  • 新製品・新技術機械加工よりも低価格・短期間で複雑形状品を量産するための溶接技術が求められていた。

やったこと

既存の3次元曲面溶接が可能なYAGレーザー溶接ロボットシステムに、溶接部を画像認識しながら加工する高精度トラッキング機構を付加した。YAGレーザーの出力条件、加工スピード、治具拘束精度、製品形状、素材の要素について基礎的な加工条件の最適化を行った。加工パラメータの確立、加工サンプルの信頼性評価、加工条件による生産性(コスト)評価を実施した。

  • ロボットYAGレーザー溶接ロボットシステム高精度トラッキング機能付き
  • 検査測定トラッキング用の画像認識機器構成一式

新しい製品・サービス:5面加工+αの複合加工部品の多品種小ロット向け溶接加工サービス。

事業の効果

低歪のレーザー溶接技術により高精度・高信頼性の加工と高い生産性を達成することを目指した。複雑形状製品の量産時の生産性と品質を向上させ、機械加工より低価格・短期間での提供を可能にする見込みである。加工条件の最適化により基礎的な加工条件を確立できた。今後は基礎技術から応用技術へ拡大する予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制代表者や設立年・従業員76人の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や体制の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の3次元曲面溶接ロボットに高精度トラッキングを付加する事業で、既存の板金・溶接技術との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    半導体製造装置・食品機械・医療機器をターゲットとし既存顧客を挙げているが、市場動向や競争優位性の具体的な比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    機械加工より低価格・短期間で提供と課題認識が示されるが、数値による目標や成長への具体的な道筋は書かれていない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    代表者や設立年・従業員76人の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や体制の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種小ロットの複合加工部品を顧客ターゲットとし、低価格・短期間という選ばれる理由が示されるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    加工パラメータ確立、信頼性評価、生産性評価(コスト)の3段階が示されるが、スケジュールや期間の記載はない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    複雑形状の溶接による高精度加工を機械加工より低価格で提供する点はうかがえるが、分野の普及度や高価格化の根拠は書かれていない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果2

    機械加工より低価格・短期間とあるが、補助金投入額に対する付加価値や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    画像認識による高精度トラッキングという先端的な技術の活用が示されるが、地域やサプライチェーン全体への貢献の記述は薄い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    高密度集積型の製造装置向け部品という成長分野への対応がうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    鹿児島の国分上野原テクノパークに立地することは読み取れるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

今後の展望

既存顧客の半導体製造装置、食品機械、医療機器産業をターゲットに新技術として参入する。今後は基礎技術から応用技術へ拡大することを考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。