【2026年最新】不動産業の持続化補助金|活用事例と申請のポイント

不動産業が小規模事業者持続化補助金を使うとき、何に投資して採択されているのか。この記事では、公開されている不動産業の活用事例を紹介しながら、不動産業での補助金の活かし方と、採択につなげるための申請のポイントをまとめます。自社の販路開拓のヒントとして役立ててください。

(事例の一次出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビ。本記事は同事例をもとにレオン・ストラテジーが分類・分析したものです)

小規模事業者持続化補助金とは?

持続化補助金は、ものづくり補助金新事業進出補助金デジタル化・AI導入補助金と並び、通年で公募が行われている補助金です。年3〜4回の公募サイクルで実施されており、申請のチャンスが複数あります。

補助上限額は最大250万円(インボイス・賃上げ等の特例要件を満たした場合)、補助率は2/3〜最大3/4。小規模事業者にとって、自己負担を抑えて新しい挑戦ができる大きなチャンスです。令和8年度の予算規模は総額3,400億円にも上り、毎年約3万件以上の応募があります。

詳しくはこちら:【2026年】小規模事業者持続化補助金の最新情報を解説!

不動産業における持続化補助金の活かし方

不動産業は、物件の仲介・賃貸・管理が中心の業種です。持続化補助金は販路開拓を支援する制度なので、不動産業では**「新しい顧客層や新サービスを開拓し、それをWebやSNS、広告で届ける」**取組が対象になります。

具体的には、物件紹介サイトやランディングページの構築、ターゲットを絞ったWeb広告やSNS発信、特定のニーズ(在留外国人・単身者・空き家活用など)に応える新サービスの開発と告知などが考えられます。一方で、仲介や販売の対象となる物件そのものの取得費は補助対象になりません。あくまで「自社のサービスをどう知ってもらい、どう新規の顧客を増やすか」が計画の軸になります。

つまり不動産業で持続化補助金を活かすなら、**「どの顧客層に、どんな新サービスや切り口で、どう自社を選んでもらうか」**を具体的に描くことが出発点になります。

活用事例

公開されている不動産業の活用事例を、公開情報をもとに紹介します。

在留外国人向けの家具リースを多言語サイトで訴求|株式会社FREA(ホームページ制作)

取組内容:家具リース事業を開始するにあたり、メリットや事例を紹介するホームページを改修。在留外国人に訴求できるよう、ホームページの多言語対応も実施した。

成果:外国人の日本滞在は2〜3年程度の中期が主で、家具・家電一式の購入が割に合わないケースが多い。こうしたニーズに対し、「引っ越し初日から家具が揃い、退去時の処分も不要」というリースサービスは引き合いが増え、事業開始から5件の受注を獲得した。

事業者の声:新サービスの開発で付加価値を高めることができた。事業計画を明確化し、専門家に相談することで、ビジネスモデルをどうPRして販路を開拓するか、事業の磨き上げを行うことができた。今後はリース事業の改良と新サービスの開発を行い、在留外国人が快適に暮らせる環境づくりに貢献したい。

(出典:中小企業庁「ミラサポplus」事例ナビ)

この事例のポイントは、「物件を売る・貸す」という従来の枠を超えて、特定の顧客層(在留外国人)の課題を解決する新サービスを立ち上げ、それを多言語サイトで的確に届けたことです。不動産業が持続化補助金を活かす際の、一つのモデルケースといえます。

不動産業が採択されるための申請のポイント

不動産業で採択を目指すうえで押さえておきたいポイントを整理します。

物件取得費ではなく「販路開拓」を軸にする。 補助対象になるのは、自社のサービスを知ってもらい新規顧客を増やすための経費です。仲介・販売対象の物件取得費は対象外である点を前提に計画を組みます。

ターゲットと新サービスを具体化する。 「広く集客したい」では弱く、在留外国人・単身者・空き家オーナーなど、狙う顧客層とその課題、自社ならではの解決策を明確にします。

Webでの訴求導線を数字で描く。 物件紹介サイトや広告なら、公開・出稿から問い合わせ、成約への流れを見込み件数で裏づけます。

ウェブ費の上限を前提に経費を組む。 ウェブサイト関連費は交付申請額の4分の1・最大50万円までで、単独申請もできません。広報費など他の経費と組み合わせて全体を設計します。

持続化補助金の直近採択率

正直に申し上げると、直近の持続化補助金の難易度は上がっており、採択結果は非常に厳しいものとなっております。最新】小規模事業者持続化補助金の第16回情報が公開?今後のスケジュールに関して解説。

たとえば第16回締切分の結果は、7371件の申請のうち2741件、採択率は37.2%でした。これは前回(第15回)の採択率41.8%を下回り、過去最低となる事業者にとって非常に厳しい結果となりました。

ただし上の数字が示すとおり、公募回によって40%を切ることもあれば50%を超えることもあります。最終的に明暗を分けているのは事業計画書の完成度です。

記事:【令和8年度】補助金採択率が急減!原因と成功の秘訣を解説

よくある質問

不動産業でも持続化補助金は使えますか?

使えます。不動産業は商業・サービス業に分類され、常時使用する従業員が5名以下であれば小規模事業者に該当します。個人経営の事業者も対象です。

どんな取組が対象になりますか?

物件紹介サイトの構築、Web広告、チラシ、特定ニーズに応える新サービスの開発と告知など、新規顧客の獲得につながる販路開拓の取組が対象です。

補助金額の上限と補助率はどのくらいですか?

一般型・通常枠の場合、補助上限は50万円、補助率は3分の2が基本です。賃上げなどの特例や創業型では上限が異なります。公募回によって条件が変わるため、申請前に最新の公募要領で確認してください。

仲介する物件や販売用の不動産の取得費は対象ですか?

対象外です。 販売・仲介目的の資産取得は補助対象になりません。補助の対象は、販路開拓や業務効率化のための経費です。

ホームページやポータルサイトへの掲載費に使えますか?

ホームページ制作はウェブサイト関連費(上限は交付申請額の4分の1・最大50万円、単独申請不可)として対象になり得ます。広告掲載は内容により広報費やウェブサイト関連費として扱われます。

新しいサービスの立ち上げに使えますか?

新サービスの開発・告知として対象になり得ます。新しい顧客層の獲得につながる計画であることがポイントです。

事務所の改装や備品の購入に使えますか?

新規顧客の獲得や新サービスの提供につながる場合は対象になり得ます。一方で、老朽化の修繕や原状回復だけの工事は対象外です。

商工会議所・商工会の会員でないと申請できませんか?

会員でなくても申請できます。 ただし申請には商工会議所または商工会が発行する事業支援計画書(様式4)が必須です。発行には日数がかかるため、締切から逆算して早めに相談してください。

補助金はいつ受け取れますか?

後払い(精算払い)です。 採択後すぐに入金されるわけではなく、交付決定を受けてから補助事業を実施し、実績報告を提出して金額が確定した後に振り込まれます。先に自己資金で支払う必要がある点に注意してください。

関連する業種の採択事例

自社の業態に近い業種の事例もあわせてご覧ください。

不動産業の持続化補助金について、どの顧客層に向けた新サービスや切り口で差別化するか、どの経費区分で組むべきか迷う場合は、計画段階からの伴走支援をご利用ください。240社以上の支援実績をもとに、採択される事業計画づくりをお手伝いします。

出典・参考資料

免責事項・ご注意

  • 本記事について
    本記事は、中小企業庁・補助金事務局が公表している公式資料をもとに、情報提供を目的として作成しています。特定の補助金申請の採択を保証・推奨するものではありません。
  • 制度変更について
    本補助金は公募回(現在:第19回)ごとに要件・補助率・スケジュール・申請枠が変更される場合があります。また申請窓口は商工会地区と商工会議所地区で異なります(事業支援計画書(様式4)の発行先が異なるため、事前に自社の管轄を必ずご確認ください)。
  • 申請の際は必ずご確認ください
    商工会議所地区 補助金事務局サイトに掲載の最新公募要領
    管轄の商工会または商工会議所への事前相談(様式4の発行受付締切に注意)
    認定支援機関または中小企業診断士等の専門家への相談
  • 損害免責
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    本記事の文章・構成の著作権は leon-strategy.com に帰属します。引用・転載の際は出典を明記してください。

PROFILE

神谷 恒一
神谷 恒一
中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。

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