ものづくり補助金平成24年度青森県

切削加工技術の向上による、デザイン性の高い遊具の開発事業~家族の絆アミューズメントパークの提案

中村弘前株式会社

成果同工程のコストは5分の1となった

この事例のポイント

  • 公園遊具は新設工事の減少により競争が激しく、意匠性を高める必要がある。
  • 既存遊具のフェンスパネル部に、アニマルキャラクターと弘前の桜・りんごを組み合わせた計6種類のデザインを施した。
  • 同工程のコストは5分の1となった。CNCレーザー加工機の導入により切削工程を内製化し、工程が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名中村弘前株式会社
所在地青森県 弘前市
業種その他の製造業
技術分野切削加工
従業員数50人
資本金9,250万円
設立1988年

事業の背景

当社は公園施設の製造事業者で、公園用遊具は売上の3分の1を占める。近年は地方都市で大型有料遊園地の運営が難しくなり、子供が行きたいと思える場所が少なくなっている。共働き世帯の増加や核家族化により、家族が交流する機会も限られている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術公園遊具は新設工事の減少により競争が激しく、意匠性を高める必要がある。
  • 納期・工程遊具は年々厳しくなる安全指針と短納期の要求に応える必要があり、意匠性向上と短納期化を両立させる必要がある。
  • コスト・採算切削加工は外注に頼っており、工程が長く費用もかかっていた。

やったこと

既存遊具のフェンスパネル部に、アニマルキャラクターと弘前の桜・りんごを組み合わせた計6種類のデザインを施した。厚さ2.3mm、3.2mm、4.5mmの3水準のSPHC-P鋼板を用い、粉体塗装も同時に行った。CNCレーザー加工機で複雑な曲面切削と切り抜きを行い、粉体塗装の精度を検証した。

加工機CNCレーザー加工機

新しい製品・サービス:意匠性の高いオリジナルデザインの公園遊具

事業の効果

  • 同工程のコストは5分の1となった

CNCレーザー加工機の導入により切削工程を内製化し、工程が短縮された。切削断面が平滑になり再仕上げが不要となったことで、非常に高い寸法精度が得られた。生産時のリードタイムや外注費・運送費が減り、同工程のコストは5分の1になった。社内では意匠性向上、低コスト化、短納期化が実現できると高く評価された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    公園用遊具が売上の3分の1を占めるとあり、既存事業との関係は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの詳細は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    新設工事減少による競争激化と意匠性向上の必要性は書かれているが、競争優位の源泉としての自社の経営資源の分析は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    意匠性向上と短納期化の相反する課題を明示し、CNCレーザー加工機導入で解決する方針が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    工程コストが5分の1になったと数値で示され、シェア率を約1%から2%へ倍増させる目標も明記されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員50名の記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や人材の具体的な配置は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地域特性の桜とりんご、子供に親しまれるアニマルキャラクターなど顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    耐腐食性の継続検証や2.3t鋼板での追加開発が今後の展望に示されるが、スケジュールや期間の記載は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    公園遊具の意匠性を高める取組だが、分野の普及度や高水準の高価格化についての具体的な記載は少ない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地域の特徴を取り入れた遊具で家族が集う場を提供するとあるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    工程コストが5分の1、リードタイムと外注費・運送費の削減など費用対効果を数字で示している。

  • イノベーションへの貢献2

    CNCレーザー加工機の活用は書かれるが、サプライチェーン全体へのイノベーション貢献までは読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    弘前地区の地域特性を活かした遊具を開発するとあり、地域性は読み取れるが経済成長への牽引の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2.3mmの鋼板を主材として安全性に配慮した追加開発を続ける。粉体塗装は耐腐食性を継続して検証する。多種多様なオリジナル遊具を開発し、遊具のシェア率を約1%から2%へ倍増させる計画である。

  • 目標:遊具のシェア率 1%→2%

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。