ものづくり補助金平成24年度岩手県

顧客ニーズ対応し競争力を強化する為の塗装環境の改善及び増強

株式会社小冨士製作所

成果不良率 30%→14%

この事例のポイント

  • 旧式の乾燥炉では塗装後の乾燥面に黄ばみが生じるなど、期待通りに乾燥が仕上がらないケースが多かった。
  • 排熱回収型熱風乾燥炉一式(乾燥炉、制御盤、バーナー)を導入した。
  • 不良率 30%→14%。排熱回収型熱風乾燥炉の導入と既存乾燥炉のバーナー交換により、塗装環境が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小冨士製作所
所在地岩手県 奥州市
業種業務用機械器具製造業
技術分野溶接
従業員数100人
資本金1,200万円
設立1969年

事業の背景

当社は発電所の制御盤や大型ショッピングモールの駐車場機器などの筐体を中心に、精密板金加工を主力としている。板金から塗装、組み立て、装置の組み込みまで一貫して行い、月平均約100台を生産している。駐車場関連機器には発券機やゲートシステムなどがあり、主要顧客のニーズに応えるには高品質で多彩な色塗装を施す技術が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度旧式の乾燥炉では塗装後の乾燥面に黄ばみが生じるなど、期待通りに乾燥が仕上がらないケースが多かった。
  • 品質・精度バーナーが古く不完全燃焼によりススなどの排気物が付着しやすく、不良品の発生率が30%と高い状態にあった。
  • 生産能力塗装に不良が生じると砥石で削って再塗装する必要があり、多大な時間と手数がかかったため、納期に合わせて残業でカバーせざるを得なかった。
  • 納期・工程乾燥待ちの製品が滞留しやすく、工程が滞っていた。

やったこと

排熱回収型熱風乾燥炉一式(乾燥炉、制御盤、バーナー)を導入した。あわせて既存乾燥炉のバーナーを新規のものと交換し、塗装ブースに乾燥炉2機の体制を整えた。3回塗りと3回の焼き固めを基本とし、下塗り、中塗り、上塗りの後にその都度乾燥炉に入れて炉内温度を上げて焼き付け、温度を下げてから取り出す工程を繰り返している。2機を交互に稼働させることで乾燥待ち製品の滞留時間を大幅に軽減した。

その他排熱回収型熱風乾燥炉一式(乾燥炉、制御盤、バーナー)
その他既存乾燥炉の交換用バーナー

事業の効果

  • 不良率 30%→14%

排熱回収型熱風乾燥炉の導入と既存乾燥炉のバーナー交換により、塗装環境が整った。不良率は30%から14%へ減少し、導入前の約1/2に改善された。ブース内で2機の乾燥炉を交互に使えるようになり、乾燥待ちの滞留時間が大幅に減った。再塗装が減ったことで残業も減り、社員の意欲向上と顧客の信頼向上にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    精密板金から塗装・組立まで一貫して行う強みと、月平均約100台の生産実績が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    東北地方でトップクラスの精密板金工場という強みは書かれるが、市場動向との関係の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    塗装不良率30%から14%へ、さらに8%まで下げる見込みなど、数字つきで課題と改善の方向が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産力50%アップという目標値が示されているが、その算出根拠や実現手段の数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員の意欲向上に触れる程度で、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の多様な塗装ニーズや主要顧客の要求に言及するが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    次のステップとして色や艶のデータ化と標準仕様の定義化に取り組むと書かれ、段階的な方向は示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    精密板金塗装で高品質・多彩な色塗装が求められるとあるが、高付加価値化や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    不良率の改善や再塗装の減少は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    色差計によるデータ収集や品質の数値化にわずかに触れるが、デジタル技術による地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奥州市前沢の立地と東北トップクラスの工場であることは書かれるが、地域経済や雇用への波及の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

品質の数値化に取り組み、数値で標準仕様を示して誰が作っても同等の品質になるようにする。安定した品質を基盤に、生産力50%アップを目指す。

事業者の声

今後は生産力50%アップを目指す

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。