ものづくり補助金平成24年度秋田県

短納期・低価格塩ビ製巻上げドラムの開発、及び設計手法の確立

吉田ビ二ール株式会社

成果リードタイム 10日→4日

この事例のポイント

  • 巻上げドラム胴体の溝加工を外部委託しており、委託先の稼働状況により顧客の納期要望に応えられないことがあった。
  • 塩ビ製巻上げドラムのドラム側板、軸受け等の加工、溶接、組立を自社で行っており、胴体の溝切削を外部委託していたが、溝加工可能な旋盤を導入して全工程を内製化した。
  • リードタイム 10日→4日。内製化により最小1セットからの生産体制を構築し、1セットのリードタイムは10日から4日に短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名吉田ビ二ール株式会社
所在地秋田県 秋田市
業種プラスチック製品製造業
技術分野切削加工
従業員数59人
資本金2,000万円

事業の背景

創業30余年の塩化ビニールなどプラスチック製品の加工・製作会社で、ホットジェットによる塩ビ溶接を得意とし、下水処理場・金属製錬工場・半導体工場等への納入実績がある。巻上げドラムの材質は金属が主流だが、金属に比べ短納期・低価格で製造できる塩ビ製巻上げドラムの潜在需要は大きいと見込んで市場へ参入した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程巻上げドラム胴体の溝加工を外部委託しており、委託先の稼働状況により顧客の納期要望に応えられないことがあった。
  • コスト・採算小ロットの委託では期限内に納入してもらうことが難しく、納期厳守による受注拡大に結びつかない状況にあった。

やったこと

塩ビ製巻上げドラムのドラム側板、軸受け等の加工、溶接、組立を自社で行っており、胴体の溝切削を外部委託していたが、溝加工可能な旋盤を導入して全工程を内製化した。これにより注文数や納期の変化に迅速に対応できるようにした。自社のプラスチック成型加工技術を活用して製作工程の短縮化と小口化、コスト低減を図った。またドラムの強度を検証し、金属製ドラムの代替となる塩ビ製ドラムの設計手法を確立した。圧縮強度の許容応力を測定し、平均最大荷重62.2kNのデータを得たことで、設計時の最大許容応力を明示した顧客提案が可能となった。

加工機溝加工可能な旋盤

新しい製品・サービス:短納期・低価格の塩ビ製巻上げドラム

事業の効果

  • リードタイム 10日→4日
  • 製造コストが従来比10%削減した

内製化により最小1セットからの生産体制を構築し、1セットのリードタイムは10日から4日に短縮した。製造コストは従来比10%削減した。また圧縮強度の許容応力を測定し、設計時の最大許容応力を明示した顧客提案が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    外部委託していた溝加工を内製化する方針が示され、塩ビ製ドラム市場参入の経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    委託先の稼働状況により納期要望に応えられない課題と、自社のプラスチック成型技術を活かす強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決5

    製造最小ロットを20セットから1セットに、リードタイムを10日から4日に短縮し、製造コストを従来比10%削減したと数字で示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    リードタイム10日→4日、コスト10%削減、最小ロット1セットと数値目標と実績が示されており、実現性も読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    事業の成果として内製化体制の構築は書かれているが、人材や事務処理能力については公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    短納期・低価格の塩ビ製ドラムで金属製の代替を狙い、潜在需要が大きいと見込んだ根拠が示されている。

  • 事業化までの道筋4

    溝加工の旋盤導入、ロット縮小、リードタイム3日などの遂行方法と目標が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属が主流のドラム材質を塩ビ製に置き換えることで、同分野で新たな価格・納期の水準を狙う内容が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    製造コスト10%削減や製造リードタイム短縮の成果が示され、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    プラスチック成型技術の活用はうかがえるが、先端的デジタル技術や地域・サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    秋田市の地域企業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:製造最小ロット 20セット→1セット

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。