ものづくり補助金平成25年度製造業富山県

上下異形状加工を実現するワイヤー放電加工機の導入による、押出成形金型分野への進出

株式会社クリエイトダイス

成果加工工程数 2工程→1工程

この事例のポイント

  • 前工程の押出成形金型には端面の形状が上下で異なる上下異形状の部品が多く使われるが、当社の既存のワイヤー放電加工機では単純なテーパー形状までしか加工できなかった。
  • 平成25年度の補助事業で、従来のワイヤー放電加工機を新型のワイヤー放電加工機に入れ替えた。
  • 加工工程数 2工程→1工程。ワイヤー放電加工機の導入により、上下異形状など複雑な金型部品の製作が可能になり、押出成形金型分野への進出基盤が確立され…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クリエイトダイス
所在地富山県 高岡市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数31人
資本金1,000万円
設立1966年

事業の背景

当社は昭和41年に銅器関連のプレス金型を生産する会社として創業し、現在はプレス金型の設計製作を主力としている。加工工程で使われる金型を設計製作してきたが、住宅着工数の減少で加工金型の発注数は減っており、発注時期の波も大きくなっている。他工程でも業務縮小や撤退を検討する会社が出始めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術前工程の押出成形金型には端面の形状が上下で異なる上下異形状の部品が多く使われるが、当社の既存のワイヤー放電加工機では単純なテーパー形状までしか加工できなかった。
  • 集客・繁閑住宅着工数の減少により加工工程向けの金型の発注数が減り、発注時期の波も大きくなっていた。
  • コスト・採算充填機部品は従来マシニング加工と旋盤加工の2工程で加工していたため、1工程で加工を完結させる他社より見積額が高く、失注することがあった。

やったこと

平成25年度の補助事業で、従来のワイヤー放電加工機を新型のワイヤー放電加工機に入れ替えた。新型機はリニアモーターで動くため、ボールねじの摩耗による精度低下の心配がなく、長期間にわたり複雑で精密な加工ができる。併せて導入したワイヤー放電用CAMソフトは、三次元データを入力するとワイヤー加工できる経路を自動で抽出してNCプログラムを作成する。取引先の協力を得て押出金型図面をもとに上下異形状の金型部品を試作し、抜け落ちない被カット部は社内で検討して分割加工することで解決した。三次元測定器で測定した結果、図面要求公差を満たし、取引先から問題ないレベルの仕上がりという評価を得た。

加工機新型ワイヤー放電加工機(リニアモーター駆動)
ソフトワイヤー放電用CAMソフト

新しい製品・サービス:押出成形金型

事業の効果

  • 加工工程数 2工程→1工程

ワイヤー放電加工機の導入により、上下異形状など複雑な金型部品の製作が可能になり、押出成形金型分野への進出基盤が確立された。CAM工程にかかる時間はほぼ半減し、加工前の段取り時間も短縮され、作業負担が軽減された。充填機部品は2工程から1工程で加工できるようになり、見積の競争力が高まって受注拡大につながる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    加工工程で蓄積した知見を生かし押出成形金型へ進出する方向が示されているが、経営戦略上の位置付けの明示は限定的。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    加工工程の受注減という外部環境と、充填機部品加工の実績・1工程完結の競争力が書かれているが、市場分析の数字は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    1工程で加工を完結でき、見積額で他社に負けていた課題が解消されたと書かれているが、付加価値額の数値目標はない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    導入トライや取引先の協力、三次元測定器での検証など体制の一端は書かれているが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    上下異形状加工による競争力や販路(サッシ・充填設備メーカー)は書かれているが、顧客ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    分割加工による課題解決やCAM時間の半減など具体的な工夫が書かれているが、今後のスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    上下異形状の押出成形金型の加工は、従来の単純テーパー加工を超える高度化として書かれているが、市場水準との比較はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    住宅着工減少や他工程の縮小の中で押出成形金型へ進出する背景がうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    導入機の効果は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    三次元データからワイヤー加工経路を自動抽出するCAMなどデジタル活用はあるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    高岡市の地域企業が金型分野に進出する点は読み取れるが、地域経済成長への波及効果の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

押出成形金型の受注獲得を目指し、サッシメーカーや充填設備メーカーを販路として想定している。この競争力を生かして受注拡大に努めたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。