ものづくり補助金平成24年度福島県

最新小径複合CNC旋盤の導入による自動機用ピン開発計画

株式会社亀岡治具製作所

成果自動機用ピンを10種類設計

この事例のポイント

  • スマートフォン等の小型化に対応する自動機用の小径・高精細ピンを、複数工程を1工程で完結させて設計・製作できる体制がなかった。
  • 最新小径複合CNC旋盤を導入した。
  • 自動機用ピンを10種類設計。複数の加工工程を1工程で完結でき、小径・複雑形状・高精度のピンを設計できるようになる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社亀岡治具製作所
所在地福島県 桑折町
業種はん用機械器具製造業
技術分野切削加工

事業の背景

当社は治具や自動機械の設計製作、部品加工を業務として創業以来、設計から製作まで一貫して行ってきた。製品は製造現場で使われるものが多く、製造効率の向上や品質の安定、人件費の削減に欠かせない存在である。主な取引先はスマートフォン・タブレット・デジカメメーカーで、各社は製品の小型化と自動化、コストダウンを求めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術スマートフォン等の小型化に対応する自動機用の小径・高精細ピンを、複数工程を1工程で完結させて設計・製作できる体制がなかった。
  • 納期・工程複合加工品は社内で対応できず失注または外注対応となっており、品質の不安定、納期の問題、価格の高騰が課題だった。
  • コスト・採算ピン加工を外注に頼っており、販売価格の抑制と短納期化が難しかった。

やったこと

最新小径複合CNC旋盤を導入した。旋盤加工機能とフライス加工機能を備え、丸い材料に横から穴を開けたり丸棒の先端を6角形に加工したりできる機械で、小径の製品(0.3mm〜6.0mm)も加工できる。自動機用のピンを10種類設計し、それぞれ100個ずつ試作加工を行った。材質は使用状況により SUS 材を選定した。従来は加工が困難で設計できなかった複雑な形状も、自由な設計が可能になることを確認した。

新しい製品・サービス:自動機用の小径・高精細ピン

事業の効果

  • 自動機用ピンを10種類設計
  • それぞれ100個ずつの試作加工

複数の加工工程を1工程で完結でき、小径・複雑形状・高精度のピンを設計できるようになる。製造設備の小型化と設計の簡略化が見込まれ、これまで外注していたピン加工を内製化する。これにより販売価格の抑制、短納期化、高精度化が見込まれ、販路の拡大にも取り組む。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    治具・自動機の設計製作を約10年継続し、外注だった複合加工を内製化する方針が書かれており、事業との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    スマホ・タブレット等の小型化需要と、同業他社が未対応の自動機用ピンという強みが記載されているが、競争優位の定量的裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決3

    失注・外注による品質不安定、納期、価格高騰という課題を挙げ、内製化で短納期化・コスト抑制を見込むと書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    販売価格の抑制や短納期化が見込まれるとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    設計から製作まで一貫して行う体制は書かれているが、人材や事務処理体制の具体的記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客はスマホ・タブレット・デジカメメーカーで、小径・高精細ピンへの要望が強いとニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    100個ずつの試作加工を10種類実施したと書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    小径複合加工は失注・外注が多い分野で、同業他社が未対応の自動機用ピンに注力すると書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    製造現場の効率化や小型化に寄与する点は書かれているが、波及効果や雇用創出の具体的な記述は少ない。

  • 費用対効果2

    設備投資額や付加価値増加の数値は示されておらず、費用対効果は文章から読み取りにくい。

  • イノベーションへの貢献2

    複合CNC旋盤の導入によるピンの内製化は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療機器分野や紙管分野への展開を検討するとあるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    福島県伊達郡の製造業者である点は書かれているが、地域特性を活かした付加価値創出の記述は乏しい。

今後の展望

医療機器分野(弱電関係の治具)や紙管・テープ分野(ビニールテープやラップの紙の芯)にも積極的にアピールしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。