ものづくり補助金平成24年度茨城県

溶接アーク起動性能の向上と大型製缶品作業効率化

株式会社 ショウエイ

成果製缶品の対応能力 5t→10t

この事例のポイント

  • 大型溶接構造物の水密扉の注文に対し、自社設備では生産能力に限りがあり、大型クレーンの増設が必須だった。
  • 最新のインバーター溶接機を導入した。
  • 製缶品の対応能力 5t→10t。インバーター溶接機の導入で溶接の欠陥が減り、非破壊検査でも修正が少なくなり作業効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ショウエイ
所在地茨城県 日立市
業種金属製品製造業
技術分野溶接
従業員数53人
資本金3,000万円

事業の背景

主力は重電設備関連で、発電所などの重電設備関連が主力分野となっている。震災後、全国の原子力発電所で津波対策として水密扉にする工事が進められている。原子力発電所で使用される溶接製缶品は高度な溶接技術を要求される製品が多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型溶接構造物の水密扉の注文に対し、自社設備では生産能力に限りがあり、大型クレーンの増設が必須だった。
  • 人手・技能熟練作業者でも安定した溶接アークの起動ができない場合があり、作業効率の面でも課題があった。
  • コスト・採算製缶品を回転させながら作業する際は補助クレーンが必要で、塗装の建屋には5tクレーンが1基しかなく、それ以上の大きさの製品は製缶・溶接の建屋に戻す必要があり作業効率が悪く安全面でも問題があった。

やったこと

最新のインバーター溶接機を導入した。従来のダイヤル式と異なり数字を打ち込むデジタル式で、経験の浅い作業者でも容易にセットでき、アークを安定して起動できるようになった。塗装の建屋に5tクレーンを増設し合計10tの製缶品まで対応できるようにした。さらに製缶・溶接建屋にも5tクレーンを増設し、クレーン待ちのロスタイムをなくした。

加工機インバーター溶接機
その他クレーン(5t)

事業の効果

  • 製缶品の対応能力 5t→10t

インバーター溶接機の導入で溶接の欠陥が減り、非破壊検査でも修正が少なくなり作業効率が向上した。クレーンの増設で製缶品の対応能力が5tから10tに広がり、製缶・溶接建屋ではクレーン待ちがなくなって作業効率が上がった。大型製缶品の生産能力や短納期対応が可能になり、新規受注・取引が順調に伸びると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    溶接職人の先代創業から板金加工をメインに、大型溶接構造物を扱うようになった経緯が書かれ、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    薄物から厚物まで対応する溶接技術や社内一貫生産で高い信頼を得ていると書かれ、強みは読み取れるが市場分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    クレーン1基では10㌧超の製品を製缶建屋に戻す必要があり作業効率が悪いという課題が具体的に書かれ、クレーン増設で解決している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    短納期・作業効率向上が述べられるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    日立市の高校と提携した企業実習や若手採用の計画が書かれ、人材面の取組はあるが事務処理体制は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    重電設備や原子力発電所の水密扉など需要先は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入、クレーン増設と段階的な設備投資の内容は書かれているが、スケジュールや検証方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    溶接・大型製缶は一般的な分野で、高付加価値化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    原子力代替の火力発電やグリーンエネルギー投資で大型製缶品の需要増が期待できると書かれ、波及効果はうかがえる。

  • 費用対効果2

    生産能力や作業効率の向上は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    コンバインドサイクル火力や再エネ投資で大型製缶品需要が増える見通しが書かれ、成長分野との関連はうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    日立市の高校との連携や地域人材の育成が書かれ、地域への貢献はうかがえるが経済成長への寄与は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内では原子力発電の代替としてコンバインドサイクル火力発電の新規計画やグリーンエネルギー分野の大きな投資が計画されており、今後大型製缶品の需要増加が期待できる。日立市の高校と提携して企業実習を行い、若手を継続的に採用していきたいと考えている。

事業者の声

ものづくりを通して、地域社会に貢献できる人材、周囲の人に必要とされる人材を育てることを目標としています。花壇作りや掃除など働く環境を自ら整備することもその一環です。また生きがいを持つことは仕事にも反映されるという創業者の考えに基づき、社内の部活動も盛んに行われています

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。