南部鉄器の表面処理プロセスの強化による納期短縮化
ガラス質の釉薬を塗った急須を730度の高温で焼成し定着させる鉄器製ホーロー処理に、コンベア式連続ホーロー焼成炉を導入した。
効果:1日あたり焼成能力 400個→800個
株式会社高崎ダイカスト工業社
成果7~10%の生産性向上を達成
| 事業者名 | 株式会社高崎ダイカスト工業社 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県 高崎市 |
| 業種 | はん用機械器具 |
| 技術分野 | 鋳造 |
| 従業員数 | 90人 |
| 資本金 | 2,500万円 |
| 設立 | 1950年 |
主力製品は自動車ワイパーのダイカスト部品(ワイパーアーム)で、日本の全自動車メーカー全車種のシェアは30~40%を占め、月産約120万個の生産を行ってきた。低価格を武器にした中国や東南アジア諸国の追い上げが激しく、月産は約80万個まで減少した。近年は中国でも製造コストが上昇しており、20%のコストダウンが実現できればコスト面で対等になり、流出を食い止められる可能性がある。
抱えていた課題
やったこと
ダイカスト部品を傷つけない「振動バレル条件の最適化法」を用い、群馬県立群馬産業技術センターと協業して、振動バレル研磨の条件を4つのパラメータを制御因子として実験した。ワイパーアーム投入量と研磨メディア投入量、並びに振動・振幅を可変して、流動速度を大きく流動角を一定にする最適条件を選定する手順の標準化の見通しを立てた。振動バレル装置(PMG製450 l)に加え、ワイパーアームと研磨メディアの自動選別装置を試作開発し、ある一定の大きさ・形状のワイパーアームを自動選別できることを確認した。試作した振動バレル装置は、今回のプロジェクトを上回る負荷をかけると剛性や共振発生などの課題が判明したため、設計の見直しが必要である。
| 加工機 | 振動バレル研磨装置(PMG製450 l) |
|---|---|
| その他 | ワイパーアーム・研磨メディアの自動選別装置 |
| 加工機 | 振動バレル研磨装置(低振幅・高振動の試作機) |
| その他 | ワイパーアーム自動投入・取出し装置 |
新しい製品・サービス:高速・高品質のバレル研磨装置および付帯装置(低振幅・高振動の振動バレル研磨装置、ワイパーアームと研磨メディアの自動選別装置)
バリ取りの最適条件を選定する手順の標準化に見通しが立ち、目標の20%コストダウンに対して7~10%の生産性向上を達成した。ワイパーアームの自動選別も可能となり、実用新案出願を行う予定である。ワイパーアーム以外の自動車部品や情報家電などへの展開も見込まれ、中国等から仕事を取り戻すことが期待される。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
ダイカスト部品のバリ取り技術「バレル研磨法」を見直す取組で、当社の強みとして「ダイカスト部品を傷つけない高品質バリ除去技術」が示されており、既存技術との一貫性はうかがえる。
ワイパーアームの月産120万個が80万個に減少した数字や、中国との20%コスト差という外部環境が示され、強みとの関係も読み取れる。
現状課題として月産120万個から80万個への減少と20%コストダウンの必要性が示され、7~10%の生産性向上という具体的な改善策も書かれている。
目標は20%のコストダウンで、達成値として7~10%の生産性向上が示されている。ただし目標との差が残り、実現可能性の評価は分かれる。
群馬県立群馬産業技術センターとの協業や従業員数90人は書かれているが、補助事業の実施体制の詳細は記載されていない。
ワイパーアームの市場規模40億円や中国等から仕事を取り戻す狙いは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。
試作機の剛性や共振発生の課題を挙げ、設計見直しが必要と明記されており、課題と対応方針が具体的に読み取れる。
公開されている事例からは読み取れません。
振動バレル研磨の同分野での高付加価値化を図る内容だが、普及度や認知度に関する数字は示されていない。
ワイパーアームの生産流出を食い止め、国内の仕事を取り戻すという雇用・産業面の理由が明確に示されている。
20%のコストダウンや7~10%の生産性向上は示されているが、補助金額に対する費用対効果の数字は書かれていない。
自動選別装置や振動バレル装置の試作はあるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。
自動車部品や情報家電への展開が示されるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。
群馬県の地域特性や地域経済への効果は直接書かれていない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
20%のコストダウン実現に向け、さらなる改良・高度化を続ける。
ガラス質の釉薬を塗った急須を730度の高温で焼成し定着させる鉄器製ホーロー処理に、コンベア式連続ホーロー焼成炉を導入した。
効果:1日あたり焼成能力 400個→800個
熱風装置付加キュポラを導入し、熱交換器で常温の風を高温の熱風に変えてキュポラ内に送り、熱効率を上げた。
効果:出湯温度 1,480℃→1,499℃
試作品開発で金型を不要とし、低コストかつ高精度に成形できる3Dプリンターを導入し、提案される試作開発に対応できる生産設備を確保した。
効果:5年で600社以上増えた