ものづくり補助金平成24年度福岡県

多品種少量生産に適したモジュール化汎用小型アームの開発

リーフ株式会社

成果誤差1mm以内の成功率は9割

この事例のポイント

  • 多品種少量生産向けのロボットは、品種に合わせたサイズやコストの最適化が課題である。
  • 1軸毎に分割され組立も容易なモジュール化アームを開発した。
  • 誤差1mm以内の成功率は9割。モジュール化により多品種少量生産に対応する小型汎用アームを開発し、省配線化とモジュール構成の自動算出により低コスト化と…

事業者のプロフィール

事業者名リーフ株式会社
所在地福岡県 北九州市
技術分野動力伝達
従業員数8人
資本金200万円

事業の背景

組立及びマテリアルハンドリング用途のアーム型ロボットは、2012年度に約525億円の出荷額であった。モジュール化により汎用性を高めて低コストかつ高い保守性を実現すればシェア確保が見込まれるため事業化を計画した。ユーザ側で組み換え可能な小型アームがあれば、ロボット導入が進んでいない多品種少量生産の現場で生産性の低い作業を機械化し、高度な加工を人が行うことで生産性向上も期待できる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術多品種少量生産向けのロボットは、品種に合わせたサイズやコストの最適化が課題である。
  • コスト・採算従来のモジュール化アームはホビー用途で信頼性と防塵性、コストに問題があり、産業用ロボットは個別要件に対応して設計するため開発コストが高い。
  • 生産能力産業用ロボットは生産ライン変更に対する柔軟性に欠ける。

やったこと

1軸毎に分割され組立も容易なモジュール化アームを開発した。モータ出力と回転・揺動の種類別に7種類のモジュールを開発し、モータ変更もブラケット交換で対応できる設計とした。各モジュールは電源ラインと通信ラインを共用し、ドライバに通信機能を付加することで省配線化にも成功した。要求作業内容、対象重量、搬送速度などを変数として最適なモジュール構成を算出するソフトウェアを開発し、算出結果はCGで動作確認できるようにした。無造作に置かれたワークの位置・姿勢・重心位置を2次元画像解析で算出する簡易ワーク認識装置を開発し、誤差1mm以内の成功率は9割である。山積みのワークには3次元カメラを加えることで対応できることを確認した。

新しい製品・サービス:モジュール化汎用小型アーム(6軸の場合の想定販売価格200万円以下)

事業の効果

  • 誤差1mm以内の成功率は9割

モジュール化により多品種少量生産に対応する小型汎用アームを開発し、省配線化とモジュール構成の自動算出により低コスト化と柔軟な生産ライン変更を目指す。簡易ワーク認識装置は無造作に置かれたワークの位置・姿勢を高い成功率で算出でき、試作品の共同評価は事業遅れにより期間内に実施できなかった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性従来のホビー用モジュールは信頼性・防塵性・コストに問題があり、150万〜250万円の市場に対し200万円以下の想定価格で差別化すると書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決ロボットが高コストで生産ライン変更に柔軟性がない課題を挙げ、モジュール化と最適構成算出ソフトで解決する計画が書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け多品種少量生産の生産現場が対象で、ワーク認識の成功率9割(誤差1mm以内)など、ニーズと製品の特徴が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    費用対効果補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    多品種少量生産向けロボット事業への経緯と、2012年度の出荷額約525億円の市場が示されているが、過去の取組との一貫性は読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    従来のホビー用モジュールは信頼性・防塵性・コストに問題があり、150万〜250万円の市場に対し200万円以下の想定価格で差別化すると書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ロボットが高コストで生産ライン変更に柔軟性がない課題を挙げ、モジュール化と最適構成算出ソフトで解決する計画が書かれている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    想定販売価格は200万円以下と示されているが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    ソフトウェアを北九州工業高等専門学校と共同開発する体制が示されているが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    多品種少量生産の生産現場が対象で、ワーク認識の成功率9割(誤差1mm以内)など、ニーズと製品の特徴が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    数社と教育機関へのテスト販売、3年目量産の予定は示されているが、事業遅れで共同評価未実施とあり、課題解決の方法は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    従来品はホビー用途で、産業用では高コストという状況の中、モジュール化による低コスト小型アームという高付加価値化を図る点が示されている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    多品種少量生産の生産性向上への期待や、シェア確保による事業化の意義は書かれているが、波及効果や雇用創出の数値はない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献4

    2次元・3次元画像解析によるワーク認識やCGによる動作確認など、先端的なデジタル技術の活用が具体的に書かれている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    多品種少量生産の機械化による生産性向上という方向性は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

国内工場の数社及び教育機関に数セットをテスト販売してユーザー評価を行い、結果をもとに改良して3年目を目途に量産・販売する計画である。直近の課題は簡易ワーク認識装置の精度向上と、ソフトウェアにギア比の変数を加えることである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。