ものづくり補助金平成24年度群馬県

自動車用ステアリング部品の内径異形状シャフトの高精度成型加工技術の高度化

株式会社正田製作所

この事例のポイント

  • 顧客から次期モデルでの共通モジュール化を見据えた厳しい原価低減目標が示されていた。
  • 加工原価の高い現行工法に代わり、プレス成型による製品実現を目指して加工技術の開発と自社製特殊成形機の試作に取り組んだ。
  • マンドレル式成型では、OPD周うねり、軸うねり、真直度のいずれも現行のブローチ切削と同等以上の精度が得られ、分割式マンドレルに変更した後の4,000本の連続加工でも有効範囲内の精…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社正田製作所
所在地群馬県 桐生市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野金型
従業員数197人
資本金9,900万円
設立1952年

事業の背景

自動車のステアリングユニットは、衝突安全、振動吸収、位置調整のために軸方向にスライドする機能を持ち、内径セレーションやスプラインを施したシャフトとチューブを高精度に嵌め合わせる必要があり、高い品質が求められている。当社では精度要求の厳しい製品を海外製の高額な特殊成型機やブローチ工法で加工していた。その一方で顧客から次期モデルに向けた抜本的な原価低減が求められており、品質を維持しながら原価を下げることが急務となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算顧客から次期モデルでの共通モジュール化を見据えた厳しい原価低減目標が示されていた。
  • コスト・採算精度要求の厳しい製品は、海外メーカー製の高額な特殊成型機(ロータリースウェージ)やブローチ工法で加工しており、加工原価が高くなりがちだった。
  • 品質・精度完成品の精度確保を製品寸法の細かな品質管理に頼っていた。

やったこと

加工原価の高い現行工法に代わり、プレス成型による製品実現を目指して加工技術の開発と自社製特殊成形機の試作に取り組んだ。内径スプライン部では、マンドレル(芯金)押込み成型とパンチ押込み成型によるスプライン加工方法を検証し、ブローチ切削との比較で精度を確認した。マンドレル式は測定項目であるOPD周うねり、軸うねり、真直度のいずれも現行方法と同等以上の精度が得られたが、パンチ式は課題が多かった。既存の量産成形機に機能を追加して試作用特殊成形機を自社で製作し、ノックアウト機構を付加した。マンドレル方式で2,000本の連続加工を行い、周うねりの発生を確認したため分割式マンドレルに変更して更に2,000本を加工し、いずれの測定項目も有効範囲内の精度を確保した。一体(異径)シャフトについても試作用金型を設計製作し、マンドレル方式とパンチ方式の2方案を検証したが、両者とも材料の座屈や真直形状の曲りが発生した。

  • 加工機試作用特殊成形機
  • 金型一体(異径)シャフト試作用金型分割式マンドレル

新しい製品・サービス:新工法によるステアリングシャフト(内径異形状シャフト)のサンプル

事業の効果

マンドレル式成型では、OPD周うねり、軸うねり、真直度のいずれも現行のブローチ切削と同等以上の精度が得られ、分割式マンドレルに変更した後の4,000本の連続加工でも有効範囲内の精度が確保された。ノックアウト機構によってマンドレルの型内残留も解消された。一方で、パンチ式成型は課題が多く、一体(異径)シャフトでは座屈や曲りの課題が残った。原価低減については、本事業の成果を顧客提案に用いることを想定している。

今後の展望

今後、本事業で開発した新工法によるサンプルと測定データをもとに顧客提案を行い、納入品として採用されるよう働きかける。また、新たな顧客要求にも対応できるよう開発を継続し、当社独自の高精度工法の確立を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。