ものづくり補助金平成24年度群馬県

LED 光源の極低温冷蔵倉庫用の400W 水銀灯代替照明器具開発

株式会社プラテック

成果消費電力 430W→125W

この事例のポイント

  • マイナス55℃以下では電子部品の使用温度保証がなく、特に電解コンデンサーが電解液の凍結により致命的な動作不良を生じる。
  • マイナス55℃での現状の電源による動作確認を行い、低温では電源が動作しないことを把握した。
  • 消費電力 430W→125W。マイナス55℃から常温までの使用環境に対応でき、水銀灯400Wと同等以上の配光性能を持つLED照明器具の試作開発に成功…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社プラテック
所在地群馬県 東吾妻町
業種プラスチック製品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数47人
資本金2,500万円
設立1989年

事業の背景

マイナス55℃以下の極低温冷蔵倉庫の照明は水銀灯が主流で、これまで水産業界におけるLED照明器具の導入事例はなかった。省エネ性、利便性、メンテナンスの低減など潜在的ニーズは高い。冷蔵倉庫の全国市場は、業者1,150社、照明器具50〜100万灯、LED照明器具の販売金額は100〜200億円規模と推定される。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度マイナス55℃以下では電子部品の使用温度保証がなく、特に電解コンデンサーが電解液の凍結により致命的な動作不良を生じる。
  • 品質・精度照度の確保と照明範囲の拡大のため、光量アップと配光性能の最適化が必要である。
  • 生産能力極低温下と常温下という相反する使用条件を満たすことが課題である。
  • 新製品・新技術水銀灯の3倍の省エネ効率、常温と同様のLED寿命4万時間の確保、照明器具の小型化を同時に実現する必要がある。

やったこと

マイナス55℃での現状の電源による動作確認を行い、低温では電源が動作しないことを把握した。保温手段として電源回路の一次側を連続通電させて発生する熱を利用する方法を見出し、低温下でも電源が正常動作する可能性を確認した。当社固有の配光技術を応用して配光体を試作し、上下カバーの放熱穴拡大などの構造最適化を行った。構造最適化後の常温時の温度試験では、全て許容範囲内に収まった。配光体、取付台、上カバー、放熱台の試作品試験を行い、詳細な構造設計にフィードバックして試作品開発に結びつけた。

その他LED照明器具(極低温冷蔵倉庫用)

新しい製品・サービス:業界初の極低温用商品である、極低温冷蔵倉庫用のLED照明器具(水銀灯400W代替)

事業の効果

  • 消費電力 430W→125W
  • 5m直下照度 250lx→320lx
  • 器具はφ500mm・3.5kgを達成(目標φ500mm・4kg以下)

マイナス55℃から常温までの使用環境に対応でき、水銀灯400Wと同等以上の配光性能を持つLED照明器具の試作開発に成功した。水銀灯と比較して省エネ性が3倍以上となり、寿命4万時間以上も達成した。器具は直径500mm・3.5kgの小型化を実現した。信頼性に関する実施試験は未実施で、半完成品等を使い商品化に向けて取り組んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    業界初の極低温用LED照明開発と記載があるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    水銀灯との比較や当社固有の配光技術(PAT取得済)に言及があり、強みは読み取れるが、競合比較の記述は限定的。

  • 課題の認識と解決4

    水銀灯の省エネ性や寿命の課題を認識し、消費電力430W→125W、寿命4万時間以上など数値で解決策を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    消費電力125W、照度320lx、器具3.5kgなど目標に対する実績数値が示され、達成度も記載されている。賃上げ目標の記載はない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数47人や開発の記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットは冷蔵倉庫業者1,150社、市場規模100〜200億円、首都圏占有率50%など数字で明確に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    2016年度末から販売開始、年間約2億円の売上目標などの時期は示されるが、課題解決の方法や工程の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達2

    資本金2,500万円の記載はあるが、財務状況や資金調達の見込みに関する記述は読み取れない。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    水産業界でLED照明の導入事例はなく、業界初の極低温用商品と明記され、一般普及度が低い分野であることが数字つきで読み取れる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    水産物の鮮度維持や低温倉庫の市場規模など社会的な必要性はうかがえるが、国が補助する積極的理由の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    省エネ効率3倍、寿命4万時間、年間約2億円売上目標など費用対効果を示す数値が複数記載されている。

  • イノベーションへの貢献2

    先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は記載がなく、わずかに低温流通の文脈がうかがえる程度。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    低温倉庫の需要増に触れるが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2016年度末から販売を開始し、商品価格は10万円/台を想定して年間約2億円の売り上げを目標とする。首都圏関連業者の既存ルートを活用して営業活動を行う。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。