ものづくり補助金平成27年度製造業岐阜県

真空冷却技術を活用した半焼成冷凍パンの製造・販売システム構築

グルマンマルセ株式会社

成果新作調理パン試食会で5点満点のアンケートにおいて平均4点以上を達成した。

この事例のポイント

  • スクラッチ式では大量生産できず生産効率が低い。
  • ドイツで開発された真空冷却による減圧冷却法を利用し、本社工場をセントラルキッチンとして製造に特化させた。
  • 新作調理パン試食会で5点満点のアンケートにおいて平均4点以上を達成した。真空冷却で製造したクロワッサンやデニッシュなどは、新鮮さを長く保てるうえ、常温冷却の場合より膨らみがあり内層も見栄えが…

事業者のプロフィール

事業者名グルマンマルセ株式会社
所在地岐阜県 垂井町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数145人
資本金2,000万円
設立1968年

事業の背景

1968年に設立した製パン会社で、垂井本店など5店舗を運営し、店舗内で生地のミキシングから焼成までを行うスクラッチ式で販売している。国内でもトップクラスの大型店舗として知られる。高級食料品店や地域生協への卸販売も行い、近年はブランド名が定着した。直営店に来られない顧客向けにインターネット通信販売も手掛けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力スクラッチ式では大量生産できず生産効率が低い。
  • 人手・技能支店にも高度な技術者が必要で、多店舗展開には技術者不足が課題となる。
  • コスト・採算支店ごとに設備投資が必要となり、人件費と減価償却費がかさんでいる。

やったこと

ドイツで開発された真空冷却による減圧冷却法を利用し、本社工場をセントラルキッチンとして製造に特化させた。真空冷蔵機や急速冷凍庫などを導入し、焼成後に真空冷却機で急速に減圧して常温まで瞬時に冷却し、直ぐに急速冷凍機で冷凍して保存用冷蔵庫で保存管理する。販売店では購入時に店内のコンベクションオーブンで再焼成(リベイク)する。半焼成パンは中心温度が85℃を超えるまで、焼き色を付けず水分を残して短時間で焼く条件を定めた。試作では適切な減圧値と減圧時間を設定し、再焼成すると通常商品と同様の味わいであることを確認した。

加工機真空冷却機
加工機真空冷蔵機
加工機急速冷凍庫
加工機急速冷凍機
その他保存用冷蔵庫
加工機コンベクションオーブン

新しい製品・サービス:真空冷却技術を活用した半焼成冷凍パン

事業の効果

  • 新作調理パン試食会で5点満点のアンケートにおいて平均4点以上を達成した。

真空冷却で製造したクロワッサンやデニッシュなどは、新鮮さを長く保てるうえ、常温冷却の場合より膨らみがあり内層も見栄えが良くなった。添加物を使わずに製造でき、急速な温度降下により衛生的な製造が可能になる。支店への配送頻度が減り計画的な配送ができ、店舗の工程負担も軽減された。本社工場をセントラルキッチンとしたことで、限られたスペースの店舗にも出店する可能性が高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のスクラッチ式パン製造と本社工場の技術蓄積を背景に、セントラルキッチン化を進める流れが読み取れるが、経営戦略上の位置づけの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ボリュームや食感の品質優位、多店舗展開の必要性は書かれているが、市場動向や競合との比較データは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    スクラッチ式の生産効率の低さ、人件費・減価償却費の増大、技術者不足という課題が明示され、冷凍半焼成製法で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    多店舗展開は述べられるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    新規雇用や技術者の話はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ボリュームが通常常温より膨らむこと、アンケートで平均4点以上を得たことなど、製品価値と顧客評価が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    製造、真空冷却、急速冷凍、店内再焼成の工程と配送計画が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ドイツ開発の真空冷却技術を活用し、添加物を使わず食感を保つ半焼成冷凍パンという、同分野で高付加価値な製品である点が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    新規雇用の創出に触れているが、川上・川下への波及効果や社会的インフラとしての積極的な公的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    設備投資のコスト抑制や配送負担の軽減は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    真空冷却と急速冷凍による新しい製造・販売システムは示されるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    限られたスペースの店舗にも出店可能になると書かれているが、地域経済や地域特性への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。