ものづくり補助金平成24年度群馬県

冷凍食品製造における旨味成分を逃がさない冷凍技術の開発

株式会社ヤマザキフーズ

成果冷凍時間 300分→30分

この事例のポイント

  • 冷凍ハンバーグ・肉団子の販売を伸ばすため、冷凍食品の品質と生産量を高める冷凍技術の改良が必要だった。
  • 冷凍時間を短縮するため急速冷凍装置を導入し、冷凍時間を5~8時間から30分に短縮した。
  • 冷凍時間 300分→30分。急速冷凍技術により、冷凍ハンバーグ・肉団子の食感と食味が改善し、肉の組織や旨味成分の流出が抑えられた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヤマザキフーズ
所在地群馬県 みどり市
業種食料品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数42人
資本金1,000万円
設立1986年

事業の背景

当社は鶏肉・豚肉・牛肉を主原料としたハンバーグ・肉団子のチルド食品と冷凍食品の製造販売を行い、商品の約80%は大手食品メーカーのプライベートブランド品として流通している。売上の70%を占めるチルド食品は好評だが、冷凍食品はチルドに比べ味が劣り売上が伸び悩んでいた。国内の調理済冷凍食品市場はリーマンショックから順調に回復し、共働き・単身・高齢者世帯の増加や節約志向による内食増を背景にさらなる拡大が予想されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力冷凍ハンバーグ・肉団子の販売を伸ばすため、冷凍食品の品質と生産量を高める冷凍技術の改良が必要だった。
  • 品質・精度既存の冷凍技術は冷凍が緩慢に進むため氷の結晶が大きくなり、肉の細胞組織を壊して旨味成分や栄養分が流出していた。
  • コスト・採算冷凍時間が長く、一日当たりの生産量を増やせなかった。

やったこと

冷凍時間を短縮するため急速冷凍装置を導入し、冷凍時間を5~8時間から30分に短縮した。ベルトコンベアは横幅が通常の2倍で全長が半分となる形状のものを採用し、蛇行しにくいスパイラルコンベアーベルトとした。産地直送の鶏肉の旨みを活かすよう配合割合を調整した冷凍ハンバーグと肉団子を試作し、群馬県立群馬産業技術センターで従来品との比較検査を行った。試作の結果、解凍後のドリップ液は従来法の2.0%から改良法の1.3%に減少し、組織へのダメージが小さくなったことが確認された。

加工機急速冷凍装置
加工機スパイラルコンベアーベルト

新しい製品・サービス:急速冷凍技術を用いた冷凍ハンバーグ・肉団子

事業の効果

  • 冷凍時間 300分→30分
  • 1日当たり生産量 2トン→5トン
  • ドリップ液発生率 2%→1.3%
  • 製造コストを20%削減

急速冷凍技術により、冷凍ハンバーグ・肉団子の食感と食味が改善し、肉の組織や旨味成分の流出が抑えられた。冷凍時間の大幅な短縮により1日当たりの生産量が2トンから5トンに増え、製造コストは20%削減された。これにより冷凍食品の販売増と売上増につなげ、総菜店や弁当専門店に加え高齢者施設への販路も開拓する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    冷凍食品の販売増のため冷凍技術の改良が必要とし、チルド食品の売上70%など既存事業との関係は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    チルド食品は好評だが冷凍食品は味で劣り売上が伸び悩むという課題、大手メーカーのPB品が約80%という自社の強みが具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    冷凍時間を5~8時間から30分に短縮、1日当たり生産量を2トンから5トンに増やす、コスト20%削減と、課題と高付加価値化の効果が数字で示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産量2トンから5トン、コスト20%削減、ハンバーグ売上約3億円など数値目標があり、実現性の根拠も示されているが、賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    作業員の採用をハローワークやシルバー人材センターを活用して継続すると書かれているのみで、体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    製品の特徴は食感や旨味の改善と明示され、販売先として総菜店・弁当専門店・高齢者施設が示され、顧客ターゲットは読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    試作、群馬県立群馬産業技術センターでの比較検査、営業強化と販売ルート開拓など段階的な進め方は読めるが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    冷凍ハンバーグ・肉団子の市場は拡大が予想されると書かれているが、高付加価値化や新分野の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国内産の調理済冷凍食品市場の拡大や共働き・高齢者世帯の増加に触れているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    投資に対し生産量2.5倍、コスト20%削減、ドリップ液2.0%から1.3%への減少など、費用対効果を数字で示している。

  • イノベーションへの貢献2

    急速冷凍技術の導入は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献はうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    群馬県の産地直送の鶏肉を使う点や東毛地域の雇用に触れているが、地域経済への波及は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

冷凍ハンバーグ・肉団子の生産量増加に伴い作業員を増やす必要があり、ハローワークやシルバー人材センターを活用して採用を継続する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。