ものづくり補助金平成24年度千葉県

高速パレットチェンジャー導入における大ロット受注獲得及び夜間無人運転計画

株式会社インスメタル

成果夜間無人運転が可能になり、増員なしで運転時間を増加できた。

この事例のポイント

  • バブル崩壊後の価格競争でレーザ加工単価が下がり、低価格での受注を余儀なくされた。
  • パレット交換式レーザ加工機のパレットを自動で交換する機能、製品用パレットや素材パレットを収納する棚、フォーク式集積装置を組み合わせたシステムを導入した。
  • 夜間無人運転が可能になり、増員なしで運転時間を増加できた。夜間無人運転により増員せずに運転時間を増やし、大ロット品の対応能力が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社インスメタル
所在地千葉県 浦安市
業種はん用機械器具製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数100人
資本金5,000万円
設立1962年

事業の背景

弊社は小ロット多品種のレーザ加工で高付加価値をつけていたが、約20年前のバブル崩壊後に価格競争の波にさらされた。その後、リーマンショックを契機とした円高により海外シフトが進んだ。国内顧客は大量品を海外生産に移し、在庫削減志向から国内プレス加工の受注ロットが細かくなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算バブル崩壊後の価格競争でレーザ加工単価が下がり、低価格での受注を余儀なくされた。
  • 生産能力残業で数量をこなすには限界があり、夜間無人運転を行いたいが、当時は自動供給システムがなく1段のパレットでの運転しかできなかった。
  • 生産能力円高による海外シフトが進む中で、高速切断ファイバーレーザ加工機を有効に使い、多くの加工枚数を夜間無人運転できるようにする必要があった。
  • 人手・技能価格競争に勝つため、高速で材料を機械に供給する仕組みが必要だった。

やったこと

パレット交換式レーザ加工機のパレットを自動で交換する機能、製品用パレットや素材パレットを収納する棚、フォーク式集積装置を組み合わせたシステムを導入した。棚内の1枚取りユニットで梱包材から1枚取りした材料を加工用パレットに自動でセットし、チラックに収納する。加工プログラム、梱包材、製品集積パレットを指定スケジュールに従って加工できるようにした。設置後はパレットの移動時間が長いため、棚位置とスケジュールプログラムを変更した。

事業の効果

  • 夜間無人運転が可能になり、増員なしで運転時間を増加できた。
  • エレベータ部品の納期 30日→14日

夜間無人運転により増員せずに運転時間を増やし、大ロット品の対応能力が向上した。コスト低減につながり、海外勢に対する価格競争力も得られるようになった。スケジュール機能により短納期対応が可能になり、以前は失注していた産業機械メーカーの低価格部品を再受注できるようになった。建築金物やプラント部品の短納期対応により、折り曲げや溶接を含めたトータル納期が短くなり、受注増につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    18年前にアマダ10段パレットチェンジャーを導入し、夜間15時間を活用した経緯が書かれ、過去の取組との連続性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外勢との価格競争や国内顧客の小ロット化を踏まえ、大ロット短納期対応と金型レスの強みを活かす方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    夜間無人運転による多枚数加工と高速供給の必要性が課題として整理され、その解決として設備導入を行った流れが示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    エレベータ部品を1ヶ月から2週間に短縮したなどの変化はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    担当者の名前や関与は書かれるが、人材や事務処理体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大ロット品の短納期対応と金型レスという強みは示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    棚位置やスケジュールプログラムの変更といった運用上の調整が書かれる程度で、遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    レーザ加工は高付加価値を付けていたとの記述があるが、同分野での高水準化の根拠は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国内顧客の受注ロットが細かくなる傾向や海外シフトに触れるが、雇用創出や波及効果の記述は乏しい。

  • 費用対効果2

    増員なしで運転時間が増え、コスト低減につながったとあるが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    スケジュール機能を持たせた自動化は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    千葉県浦安市の事業者であることは分かるが、地域の特性を活かした付加価値創出の記述は乏しい。

今後の展望

国内顧客では在庫削減志向により国内プレス加工の受注ロットが細かくなっているが、金型レスの強みと短納期対応のスケジュールプログラムを生かして受注拡大できると考えている。海外については、昼夜を問わず無人運転し人件費を削減して価格競争力をつけ、超大ロット物件の受注拡大に取り組む。

事業者の声

補助金を活用させていただく事により、高速切断ファイバーレーザ加工機に多くの材料を供給出来るシステムを付帯する事が出来ました。お客様へ大ロット品を短納期で提供できるようになり、大変満足しております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。