ものづくり補助金平成24年度東京都

超精密ワイヤ放電加工機により超微細加工に対応、ニッチ分野特化体制づくり

エスジー精密株式会社

この事例のポイント

  • 電子部品用プレス金型でサブミクロンの寸法精度と超微細な形状加工の要求が高まっており、対応が必要だった。
  • ソディック製ワイヤー放電加工機AP250Lを導入した。
  • パンチ・ダイ・ストリッパの一括受注体制が強化され、受注が増加した。

事業者のプロフィール

事業者名エスジー精密株式会社
所在地東京都 大田区
業種はん用機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数10人
資本金1,800万円
設立1985年

事業の背景

昭和60年創業の金型部品メーカーで、研削加工を得意としてきた。主力製品はパンチ・ダイ・ストリッパなどの精密金型部品で、スマートフォン、パソコン、電装部品、家電製品などに使われている。スマートフォン用コネクタの金型部品では、小型・高密度集積化や金型の耐久性向上、品質安定化の要求から、割型より一体型の需要が増している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力電子部品用プレス金型でサブミクロンの寸法精度と超微細な形状加工の要求が高まっており、対応が必要だった。
  • 人手・技能若手人材の育成と技術の継承を進める必要があった。

やったこと

ソディック製ワイヤー放電加工機AP250Lを導入した。油加工液を用いるため、加工物にサビや電解腐食を起こさず高精度な加工ができる。形状精度は0.001mm、最小内コーナーRは0.03mm、最小溝幅は0.1mm以下を実現できる。導入から立ち上げまでを20代の若手社員に任せ、一体型金型の一括受注体制を構築した。

加工機ソディック製ワイヤー放電加工機AP250L

事業の効果

パンチ・ダイ・ストリッパの一括受注体制が強化され、受注が増加した。誤差0.001mm以下という高い要求に短納期で応えられるようになり、海外勢との差別化が鮮明になった。若手社員が技術営業と工程管理を担い、収益の柱のひとつになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    金型部品の精密加工を得意としてきた流れの中でワイヤー放電加工機を導入したと読めるが、過去の取組との一貫性を示す具体的記述は少ない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    顧客の精度要求が0.001mm以下に高まり、海外勢との差別化が鮮明になったと具体的に述べられており、強みと外部環境の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    割型から一体型金型への需要変化という課題認識と、一括受注体制による受注増加の成果が記載されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、受注増加に成功したとの記述にとどまる。

  • 事業を進める体制4

    若手を導入から立ち上げまで任せ、技術営業や工程管理も担っていると、人材体制が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    精度0.001mm、最小内コーナーR0.03mmなどの数値と、スマートフォン部品向けの顧客ニーズが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として他分野展開を予定と記されるが、遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    0.001mm精度の超微細加工で海外勢との差別化を図り、高水準の高付加価値化を目指す内容が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    熟練した国内技術が求められ、金型製造の海外移管が進む中での国内技術の役割に触れているが、波及効果の数値は無い。

  • 費用対効果2

    投入額や付加価値増加額など費用対効果を示す数値は書かれておらず、受注増加の成功のみ触れられている。

  • イノベーションへの貢献2

    医療や航空への応用可能性に触れているが、デジタル技術の活用や新ビジネスモデルの記述は見当たらない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    スマートフォンや5G対応部品など成長分野への関与が述べられ、構造転換への言及がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    大田区の地域特性や地域経済への波及に関する記述は見当たらず、わずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

スマートフォン市場は伸び率が低迷しているが、新興国市場など世界的には拡大している。5G対応のスマートフォン部品の需要も見込まれる。サブミクロン精度が必要な部品は国内の技術が求められており、超高精密金属加工技術を医療や航空へ展開していく予定である。

事業者の声

これからは最新のワイヤー放電加工機がなければ

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。