超精密ガストース製法プロセスの確立
狭スリット部の加工精度を高めるため、デジタルマイクロスコープを導入し、同部の目視による計測と観察を行った。
株式会社梅田製作所
| 事業者名 | 株式会社梅田製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都 武蔵村山市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | めっき |
| 従業員数 | 48人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1974年 |
昭和49年創業の同社は、アルマイト加工から始まり、電気亜鉛めっき、電気ニッケルめっき、無電解ニッケルめっきなど幅広い技術を持つ。黒色亜鉛めっきや黒色クロムめっきでは角が厚くなるなど膜厚が均一でないことが問題視されていた。黒色無電解ニッケルめっきは膜厚を均一にでき精度を出せる利点があるが、顧客の要望で始めた新技術のため品質が安定しなかった。
抱えていた課題
やったこと
顧客の要望で始めた黒色無電解ニッケルめっきのノウハウを確立するため、約1年間、薬品メーカーの担当者も常駐して共同で開発を行った。工場内に研究ラボを作り、端材を用いて試作を繰り返し、素材や形状に合わせた効率的な加工方法を探った。測定のために、キーエンス製マイクロスコープ(表面状態の観察)、フィッシャインストルメンツ製蛍光X線膜厚測定機(膜厚管理)、コニカミノルタ製色差計(外観判定基準)を導入した。
| 検査測定 | キーエンス製マイクロスコープ |
|---|---|
| 検査測定 | フィッシャインストルメンツ製蛍光X線膜厚測定機 |
| 検査測定 | コニカミノルタ製色差計 |
新しい製品・サービス:黒色無電解ニッケルめっき加工
補助事業では、黒色無電解ニッケルめっきの皮膜を観察・数値化して膜厚や外観を測定できる体制を整え、品質の安定化を図った。これにより顧客満足度の向上と黒色無電解ニッケルめっきの市場拡大を目指した。黒色無電解ニッケルめっきは内側へのめっきや1μm単位の均一な厚さ調整もできる技術として位置づけられている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
過去に後発ながら幅広いめっき加工を展開し、黒色無電解ニッケルめっきを顧客要望で始めたとあり、一貫性は読み取れるが経営戦略上の位置づけの記述は薄い。
都内で黒色無電解ニッケルめっきを行える企業は限られ同業他社に比べ優位性があると明記され、1日約1,000件対応や当日仕上げの強みも示されている。
ばらつきによる品質不安定という課題を、測定設備3種の導入とめっき液の数値化・調整で解決する方針が具体的に示されている。
付加価値や賃上げの目標値は記載がなく、顧客満足度向上と市場拡大を図るという定性的な目的のみがうかがえる。
約1年間の薬品メーカー担当者との共同開発や工場内研究ラボでの試作繰り返しから、技術体制はうかがえるが人員や事務体制の記述は薄い。
膜厚を均一にでき内側にもめっきできること、1μm単位で調整できることなど製品価値と利点が具体的に整理されている。
今後の展望として利用拡大と技術普及の課題が示されているが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は記載が少ない。
公開されている事例からは読み取れません。
黒色無電解ニッケルめっきは都内で実施できる企業が限られ、同業他社より優位性があり、一般的な普及度も低いと記載されている。
日本の国際優位性が保てる分野であるとの記述はあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。
補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はうかがえない。
マイクロスコープや蛍光X線膜厚測定機などの測定機器導入はあるが、サプライチェーン全体へのイノベーション貢献は記載がない。
環境負荷の少ない六価クロム不使用の亜鉛めっき採用やRoHS対応はあるが、市場成長分野への進出や構造転換との関連は薄い。
三多摩地域で六価クロム不使用の亜鉛めっきを初めて採用したとあり地域での取組は読み取れるが、雇用や地域成長への言及は少ない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
電気めっきでは不可能な内側へのめっきや、切削精度が求められる部品の1μm単位の厚さ調整が可能な点が利点である。この技術はメーカーの設計者にまだ知られておらず、広めることが課題である。製品への利用が進むにつれ、多くの人が利点に気づき利用が広がると期待されている。
当社はめっき屋としては後発です。そのため特定分野の部品に特化せず、顧客の要望にはどんなことであっても対応できるように励んできました。いまは、めっき加工全般を網羅しているのが強みになっていると思います。1個から量産まで、1日に約1,000件のオーダーに対応する柔軟性で、今後も新しい技術に挑戦していきたいと思います。
公式の事例集より(原文のまま)
狭スリット部の加工精度を高めるため、デジタルマイクロスコープを導入し、同部の目視による計測と観察を行った。
水溶性の塗料に電気を流して金属の代わりに塗料を付ける、めっきと同じ原理の電着塗装を導入した。
セラミックフィルターの採用による溶湯の清浄化、溶湯保持状態での脱ガス処理の改善、真空ダイカスト法の採用と改善を行った。
効果:歩留り 55%→90%