ものづくり補助金平成24年度神奈川県

3Dプリント・出力製作で製造業+サービス業への事業転換

株式会社ジャンボ

この事例のポイント

  • 印刷業の市場は縮小傾向にあり、事業転換の対策が必要だった。
  • 現有のデータ処理技術を生かし、人工臓器の試作開発を行った。
  • 臓器モデルは形状と触覚ともに高く再現できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ジャンボ
所在地神奈川県
業種印刷・同関連業
技術分野組込みソフトウェア
設立1973年

事業の背景

当社の事業は印刷業で、市場は縮小傾向にあった。印刷業界では3Dプリンタが登場し始めた時期で、立体的なプリント技術を習得して新規事業に活用できないかと考えたことが補助事業のきっかけである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術印刷業の市場は縮小傾向にあり、事業転換の対策が必要だった。

やったこと

現有のデータ処理技術を生かし、人工臓器の試作開発を行った。データ処理ソフトウェア等を導入し、3Dプリンターによる設備投資を行った。樹脂材料や配合等の選定を行い、形状だけでなく触覚も再現できるモデル製作を目指した。医療分野に着目し、心臓や大腸、胃、頭蓋骨等の立体モデルを製造した。

ソフトデータ処理ソフトウェア
加工機3Dプリンター

新しい製品・サービス:心臓や大腸、胃、頭蓋骨等の医療用立体モデル(臓器の形状と内側、触覚を再現)

事業の効果

臓器モデルは形状と触覚ともに高く再現できた。内側の形状まで再現でき、新たな医療分野の事業として展開する足がかりを得た。一方、人体で実用化するには許認可やさらなる研究のための資金が必要であることが課題として残った。また、立体化技術は地図にも応用できている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    印刷業の市場縮小を背景に3Dプリンタを新規事業へ活用したとあるが、既存事業との関係や経営戦略上の位置付けは詳しく書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場縮小という外部環境と、データ処理技術や立体的なプリント技術という自社の強みにわずかに触れているが、競争優位性までは読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    印刷市場の縮小という課題認識はあるが、高付加価値化や成長につながる具体的な事業計画の数字や道筋は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    データ処理技術の保有や試作開発の実施は触れられているが、人材や事務処理体制についての記述はうかがえる程度にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療分野の臓器モデルで形状と触覚を再現した点は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    人体での実用化には許認可やさらなる研究が必要と課題を挙げており、中長期の課題認識は具体的に読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3Dプリンタの臓器モデルは一般的な普及度が低い分野だが、高水準の高付加価値化を示す数字や価格の記述は見当たらない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療分野への新規展開が示されるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    3Dデータ処理と立体プリントを組み合わせ、医療向け立体モデルを製造する点で先端的なデジタル技術の活用が具体的に読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    製造業とサービス業を組み合わせた新産業への挑戦として、構造転換に通じる方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    地図への立体化技術の応用が触れられているが、地域の特性や雇用・地域経済への効果は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造業とサービス業を組み合わせた新しい産業として、5〜10年先を見据えて3Dプリンタを活用した事業を展開する。

業種と困りごとが近い成果事例

愛知県平成24年度

消防用可変ノズルの事業化

放水形態を広角から棒状まで切り替えられる独自機構のからくりノズルを開発した。

効果:遠近距離から15〜20メートル先の広い火元に対応

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。