ものづくり補助金平成24年度新潟県

新商品開発のための、高度な再現性を備えた染料調合システム導入による染色工程管理の効率化

株式会社青柳

成果色の調合時間(手作業比) 1倍→0.33倍

この事例のポイント

  • 少量多品種の着物を作るうえで、染料の色を調合する工程に時間がかかり、通常は1時間に3〜4色程度しか作れなかった。
  • ものづくり補助金で「染料調液装置」を導入した。
  • 色の調合時間(手作業比) 1倍→0.33倍。染料調液装置により、色の調合を手作業より短時間で行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社青柳
所在地新潟県 十日町市
業種繊維工業
技術分野切削加工
設立1938年

事業の背景

株式会社青柳は1938年に染物屋として創業し、十日町で初めて友禅染めを手がけたとされる。その後織物業も始め、1952年に青柳織物株式会社を設立、1992年に現在の社名に変更した。消費者ニーズが多様化するなか、フォーマルな着物だけでなく普段着に使える着物も提案したいと考えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力少量多品種の着物を作るうえで、染料の色を調合する工程に時間がかかり、通常は1時間に3〜4色程度しか作れなかった。

やったこと

ものづくり補助金で「染料調液装置」を導入した。この装置は、職人が記録してきた膨大な色のデータをもとに必要な色を調合する。職人が手作業で行う場合と比べて1/3の時間で調合できるようになった。また、原材料が欠品した場合でも手持ちの原材料から色見本に合致する色を作ることができる。新しい染料の色を作る役割は引き続き職人が担っている。

その他染料調液装置

新しい製品・サービス:おしゃれ着尺(気軽に楽しめる少量多品種の着物)

事業の効果

  • 色の調合時間(手作業比) 1倍→0.33倍

染料調液装置により、色の調合を手作業より短時間で行えるようになった。職人が記録してきた色のデータを活用するため、色の質が均一化された。原材料が欠品しても手持ちの原材料で対応できるようになり、不測の事態にも備えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業1938年から友禅染め・織物・製造販売と一貫生産を続けてきた歴史が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえる。経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    消費者ニーズの多様化を受けて少量多品種のおしゃれ着尺を提案し、販売現場で意見を聞く姿勢が示される。市場データや競争優位の具体的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    課題として色の調合に1時間に3~4色しか作れない点を挙げ、染料調液装置で1/3の時間で調合できるようになったと具体的に示される。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    調合時間が1/3になったとの記載はあるが、付加価値額や賃上げの目標値、その実現可能性は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    職人が記録してきた色データと職人の役割を残す体制が示される。人材や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    普段着に使える少量多品種のおしゃれ着尺という顧客像と、消費者の意見を反映する姿勢は読み取れる。ニーズの裏付けデータは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果や職人との棲み分けは述べられるが、中長期の課題検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    手描きや職人による染めの色調合を機械化し、多品種の着物を作る点は示されるが、市場での高価格化や希少性の程度は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    着物文化を伝える役割や工房見学の受け入れが述べられ、産地十日町での役割はうかがえるが、波及効果や雇用の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    調合時間が1/3になった点はわかるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    膨大な色データを基に調合する仕組みや、原材料欠品時にも対応できる点は示されるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    新潟県十日町市の着物産地で、伝統的な着物を作り続ける地域の特性を活かした事業であることが具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も問屋との棲み分けを意識しつつ、小売店との連携を図りながら、消費者のリアルな声を取り入れる場面を増やしていきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。