ものづくり補助金平成24年度岡山県

多品種小ロット、短納期の生産体制を実現

株式会社ヤマサキ

成果パート社員が9時から16時までかかっていた作業が、15時に終えられるようになった

この事例のポイント

  • 生産工程に課題があり、納期に対応できない状況が続いていた。
  • 生産工程を改善するため、高性能の研磨設備を2台導入し、消耗品・部品を共通化するとともに、1台に不具合が生じても生産に影響が出ないようにした。
  • パート社員が9時から16時までかかっていた作業が、15時に終えられるようになった。高性能研磨設備の導入により部材の研磨品質が向上し、不良品が減少して検品や補修の時間が大幅に短縮した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヤマサキ
所在地岡山県 岡山市
業種繊維工業
技術分野鋳造
従業員数35人
資本金4,500万円
設立1966年

事業の背景

昭和29年の創業当初は農機具を製造していたが、30年代後半からベビーベッドの製造に着手し、43年からベビーベッドの製造・販売とベビー用品のレンタルに専念した。主力のベビーベッドは日本製で、ドイツ産ビーチ材の使用や長期の部品供給などを強みに、ベビー用品レンタル会社や家庭の信頼を得てきた。顧客ニーズの多様化により多品種小ロット・短納期化のニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程生産工程に課題があり、納期に対応できない状況が続いていた。
  • 生産能力納期に対応できず受注機会を逃し、売上アップが図れていない。
  • 品質・精度研磨設備が古く性能が低いため部材に研磨ムラが多く生じ、検品や補修に時間を要していた。
  • 品質・精度研磨ムラが塗装の品質低下も招いていた。
  • 人手・技能研磨設備のペーパー交換が難しく、その都度社員が行うため時間のロスが生じていた。
  • 納期・工程塗装の乾燥を室内での自然乾燥で行っており、下地塗装と仕上塗装の乾燥に各1日、小ロット製品(25台以下)でも2日かかっていた。

やったこと

生産工程を改善するため、高性能の研磨設備を2台導入し、消耗品・部品を共通化するとともに、1台に不具合が生じても生産に影響が出ないようにした。研磨設備は部材の厚さに対する機械調整をデジタルで行え、ペーパー交換が容易で、部材の送りがスムーズに研磨ムラをなくせる。また乾燥庫を導入し、庫内温度を60度に設定すると40分で製品が完全に乾燥する。冬季や短納期など季節と状況に応じて乾燥庫を使い分けられるようにした。

事業の効果

  • パート社員が9時から16時までかかっていた作業が、15時に終えられるようになった
  • 塗装の乾燥時間 2日→0.67日

高性能研磨設備の導入により部材の研磨品質が向上し、不良品が減少して検品や補修の時間が大幅に短縮した。研磨設備のペーパー交換もパート社員で容易にでき、設備由来の時間ロスがなくなった。乾燥庫の導入により小ロット製品の研磨・塗装工程が1日で完了するようになり、在庫のムダを省いて多品種小ロット・短納期化が可能になった。不良品減少により廃棄にかかるコストと労力も軽減した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決研磨ムラや自然乾燥2日の課題を挙げ、小ロット製品の研磨・塗装が1日で完了、研磨は60台分を15時に終えると具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制パート社員でペーパー交換ができることや同じ設備を2台導入したことはあるが、補助事業の遂行体制は具体的に書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業からベビーベッド製造に専念し、ドイツ産ブナ材や部品供給の長期対応を強みとしてきた経緯が書かれ、事業の一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客ニーズの多様化と多品種小ロット・短納期化の要望、受注機会を逃している状況が書かれ、外部環境と課題の関係は読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    研磨ムラや自然乾燥2日の課題を挙げ、小ロット製品の研磨・塗装が1日で完了、研磨は60台分を15時に終えると具体的に示されている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産数アップが大きな目標とあるが、売上や付加価値の数値目標は書かれておらず、実現可能性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制2

    パート社員でペーパー交換ができることや同じ設備を2台導入したことはあるが、補助事業の遂行体制は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ベビーベッドの素材や安全性、アフターフォローを強みとして信頼を得てきたと書かれ、選ばれる理由の一部は読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    乾燥庫を季節や短納期に応じて使う運用は書かれるが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    高付加価値化や高価格化について明示はなく、多品種小ロット対応の効率化が中心として書かれている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果3

    廃棄コストの軽減や不良品減少、作業時間の短縮が書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    岡山の自社工場で日本製を製造している点はうかがえるが、地域の経済成長への貢献は書かれていない。

今後の展望

多品種小ロット・短納期化が可能になったことを受け、今後は生産数アップが大きな目標とされている。

事業者の声

設備の導入で作業効率が激変。生産アップを目指します。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。