ものづくり補助金平成24年度新潟県

ナローミグで熔接作業の効率化とコスト低減に挑戦

株式会社津南油圧

成果溶接時間(270タイプ1本あたり) 100分→43分

この事例のポイント

  • 船の大型化に伴いシリンダも大径化せざるを得なくなり、溶接開先が深くなって溶接時間とコストが多大になっていた。
  • ナローミグ溶接装置と、溶接装置を移動させるマニプレーターおよび回転ポジショナーを導入・設置し、溶接方法を従来の開先溶接から狭開先溶接へ切り替えた。
  • 溶接時間(270タイプ1本あたり) 100分→43分。270タイプの溶接時間は従来の100分から43分に短縮され、57%の削減となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社津南油圧
所在地新潟県 津南町
業種一般機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数56人
設立1973年

事業の背景

津南油圧はバラ積み船に使われるハッチカバー開閉用シリンダの受注が多く、経営の柱となっている。輸送コストを下げるため船は大型化が進み、シリンダも大径化への対応が求められている。東日本大震災以降は、コンクリート構造物の解体に用いる破砕機メーカーA社のクラッシャー用シリンダの受注が増大しており、今後も続く見通しとなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力船の大型化に伴いシリンダも大径化せざるを得なくなり、溶接開先が深くなって溶接時間とコストが多大になっていた。
  • コスト・採算クラッシャー用シリンダも溶接に多くの時間とコストがかかっており、溶接時間の短縮によるコスト低減が喫緊の課題となっていた。

やったこと

ナローミグ溶接装置と、溶接装置を移動させるマニプレーターおよび回転ポジショナーを導入・設置し、溶接方法を従来の開先溶接から狭開先溶接へ切り替えた。狭開先溶接は従来の方法より溶接ワイヤの使用量を少なくできるため、コスト低減と時間短縮に効果がある。A社のクラッシャー用シリンダの主力機種である270タイプでは、ナローミグ溶接装置を用いた狭開先溶接の許可が顧客から得られ、実際に導入している。現時点で狭開先溶接を使える大口径シリンダは限られているが、バラ積み船のハッチカバー開閉用シリンダなどへ対象を広げていく予定である。

  • 加工機ナローミグ溶接装置
  • その他マニプレーター回転ポジショナー

事業の効果

  • 溶接時間(270タイプ1本あたり) 100分→43分

270タイプの溶接時間は従来の100分から43分に短縮され、57%の削減となった。溶接ワイヤの使用量が減り、1本あたり879円、年間約350本で年トータル307,650円のコスト削減に成功した。シールドガスの使用量も減っており、実際の削減額はこれより多いと見込まれる。また残業代や照明・冷暖房・局所排気装置などの光熱費の削減にもつながっている。

今後の展望

今後も狭開先溶接を使える大口径シリンダを増やし、バラ積み船用などのシリンダでさらなるコスト削減と時間短縮を図る見込みである。東京オリンピック関連の建設や耐震基準を満たさない建造物の建て替え、制震ダンパの需要により、破砕機や制震ダンパ向けの大口径シリンダの受注は増加すると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。