ものづくり補助金平成24年度新潟県

女性の感性を活かした医療滅菌箱等の開発

中村精工株式会社

この事例のポイント

  • 医療機器メーカーから医療滅菌箱の製作を依頼されたが、当時は医療分野の知識がなく、すぐには回答できなかった。
  • 東京の展示会で出会った医療機器製造会社から依頼を受け、医療分野の勉強を重ねたうえで医療滅菌箱の開発を始めた。
  • 新たなベンディングマシンの導入により、工具箱の品質が安定するようになった。

事業者のプロフィール

事業者名中村精工株式会社
所在地新潟県 三条市
業種金属製品製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
設立1959年

事業の背景

1959年に石油ストーブタンクの溶接工場として創業し、1970年にナカゴン工業株式会社を設立した。現在は工作機械に付ける工具箱の製造とOEM製造の2つが主力で、特注品の工具箱を作る全国でも数少ない業者のひとつである。大手企業から小ロットでの納品を求められることも多いが、小ロットは請け負う下請けが少ないため、数は少なくても1個あたりの単価は高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術医療機器メーカーから医療滅菌箱の製作を依頼されたが、当時は医療分野の知識がなく、すぐには回答できなかった。
  • 品質・精度工具箱の油の温度が気温によって変わり、暑い日は油が柔らかく寒い日は硬くなるため、人の手による調整が必要で品質が安定しなかった。
  • 生産能力器具に合わせて複雑な加工を行うには、より複雑な作業が可能な機械が必要だった。

やったこと

東京の展示会で出会った医療機器製造会社から依頼を受け、医療分野の勉強を重ねたうえで医療滅菌箱の開発を始めた。依頼は工具箱の中に劣化しない器具を留めるストッパーを入れることで、器具に合わせてカットできるシリコンの器具を製作した。より複雑な作業を可能にするため、新たなベンディングマシンを導入した。機械により油の温度を一定に保ち、人の手を介さず安定した品質で工具箱を製造できるようにした。

加工機ベンディングマシン

新しい製品・サービス:器具に合わせてカットできるシリコン製ストッパーを備えた医療滅菌箱

事業の効果

新たなベンディングマシンの導入により、工具箱の品質が安定するようになった。油の温度を一定に保てるため、季節や気温による品質のばらつきが減り、人の手による調整が不要になった。オーダーメイドで医療箱を製造する会社は少ないため、病院や大学など医療関係者からの需要は高いと推測している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    溶接と特注工具箱の製造を軸に、昔からの顧客の依頼に応える姿勢が書かれている。ただし経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    真鍮を綺麗に仕上げる溶接の評判や、小ロットから配送までの一貫体制が強みとして書かれている。市場動向との関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    医療分野の依頼を機に、誰もいない手作業の限界を機械導入で解消する課題認識が読み取れる。ただし付加価値向上の数値目標はない。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    職人の腕や一貫体制への言及はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療機器メーカーからの依頼や、オーダーメイドの医療箱は少ないため需要が高いという推測が書かれている。顧客ターゲットの裏付けは弱い。

  • 事業化までの道筋2

    医療分野への挑戦と機械導入の流れは書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    未経験の医療滅菌箱分野に挑み、油の温度を一定にして品質を統一した点が書かれている。オーダーメイドの医療箱製造は少ないとされる。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    地場から全国へ販路を広げた点はうかがえるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟県三条市の地場の溶接技術を活かし、全国へ販路を広げている点が書かれている。雇用や地域成長への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は自社製品の販路も広げながら、小ロット生産と一貫した体制で顧客の需要に柔軟に対応していきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。