ものづくり補助金平成24年度福井県

LEDを用いた小型・高効率な紫外線照明器具の開発

日野電子株式会社

この事例のポイント

  • 開発実験を迅速に進めるため、それまで外部機関に委託していた紫外線の測定を自社で行える必要があった。
  • 自社ブランドのLED投光器を活用し、紫外線・LEDブラックライトの開発に着手した。
  • 自社で紫外線の測定ができるようになり、詳細なデータが素早く得られるため、製品の精度と開発のスピードが上がった。

事業者のプロフィール

事業者名日野電子株式会社
所在地福井県 福井県坂井市
業種電気機械器具製造業
技術分野繊維加工
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1984年

事業の背景

平成19年からLED照明装置を製造してきた。屋外照明を主に扱ってきた。赤外線やブラックライトの市場では、水銀ランプや蛍光管が主流だったが、水銀の使用が国際的に禁止される流れから、省電力で長寿命のLED型に注目が集まっていた。平成26年度の売上高は2億2000万円である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術開発実験を迅速に進めるため、それまで外部機関に委託していた紫外線の測定を自社で行える必要があった。
  • 品質・精度現在の取扱品の紫外線LEDでは寿命と出力の両面で対応できないと判断された。

やったこと

自社ブランドのLED投光器を活用し、紫外線・LEDブラックライトの開発に着手した。外部機関に委託していた紫外線の測定を自社で行えるよう紫外線配光測定装置を導入した。発光体の明るさを測定する輝度計も購入し、照度設計に使った。測定装置に微妙なズレが見つかったため、外部機関の測定値と自社測定の数値を比較し、補正の数式を導いた。紫外線LEDは代替品を選定し、開発途中で発売されたLEDの新製品を採用して低価格仕様の2品を追加した。

新しい製品・サービス:自社ブランドAlightのLED紫外線ブラックライト(省エネハイパワー)

事業の効果

自社で紫外線の測定ができるようになり、詳細なデータが素早く得られるため、製品の精度と開発のスピードが上がった。LED紫外線ブラックライトは、確かな品質と顧客の要望に応えるカスタマイズ仕様で、商業用の限られた市場に食い込んでいる。商業用に絞ったことで、屋外照明で培った細かな対応力を活かせる可能性が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成19年からLED照明を製造しており、その延長で自社ブランドのブラックライト開発に着手したと書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場ニーズとして省電力・長寿命のLED型への注目を挙げ、屋外照明中心の強みを商業用に絞った点は読み取れるが、具体的な市場数値はない。

  • 課題の認識と解決2

    水銀禁止の流れという課題認識はあるが、事業計画や売上目標など高付加価値化の具体的な計画は書かれていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    開発を自社で進めるため測定機器を導入し、蓄積した製造ノウハウを集結したとあるが、人材や体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客の要望に応えるカスタマイズ仕様と商業用に絞った商品で市場に食い込んでいると書かれ、ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    測定値のズレを経験から補正式で解消し、部品を代替選定した経緯が書かれ、課題解決の方法は読み取れるがスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    UV-LED分野は市場拡大が見込まれ、全国でも数少ないメーカーと紹介され、カスタマイズによる高付加価値が示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    省エネ・長寿命のLED化やエコの観点が挙げられているが、雇用や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    LEDや高精度な紫外線配光測定の導入は読み取れるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    UV-LEDという成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    福井県の企業で地域の施設演出に製品が使われた例はあるが、地域経済や雇用への波及は具体的に書かれていない。

今後の展望

LED照明器具は、エコの観点からも今後同社の重要な柱になっていくと見込まれている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。