ものづくり補助金平成24年度長野県

流水解凍タイプ茹で冷凍そばの開発にかかる事業計画

信越明星株式会社

この事例のポイント

  • 冷凍そばの市場拡大に対応するため、そば専用の生産能力が不足している。
  • 流水解凍タイプの茹で冷凍そばの開発のため、ミキサーを真空対応に改造し、試作を繰り返して良好な製品を開発した。
  • 真空ミキサーの導入により減圧下でミキシングすることで、生地内の空気が脱気されコシが強く和やかな香りのある麺に仕上がった。

事業者のプロフィール

事業者名信越明星株式会社
所在地長野県 上田市
業種食料品製造業
技術分野切削加工
従業員数96人
資本金3,000万円
設立1963年

事業の背景

同社は1963年に創業し、1990年から冷凍そばに取り組み、20年以上のノウハウを蓄積してきた。長野県のそばの全国シェアは37%だが、冷凍そばは1割程度にとどまる。近年は冷凍技術が急速に向上し、簡便性とおいしさを求める消費者ニーズの高まりから冷凍麺市場が急速に拡大している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力冷凍そばの市場拡大に対応するため、そば専用の生産能力が不足している。
  • 新製品・新技術流水で解凍して食べられる冷凍そばの開発が必要である。
  • 品質・精度生そばの食感を左右する粗生地のミキシング工程を改善し、手打ちに近い品質を実現する必要がある。

やったこと

流水解凍タイプの茹で冷凍そばの開発のため、ミキサーを真空対応に改造し、試作を繰り返して良好な製品を開発した。あわせて工程改善を行い、製品化に成功した。また生そば製造では、真空ミキサーを導入し、減圧下でミキシングを行った。

  • 加工機真空対応ミキサー既存ミキサーの改造真空ミキサー

新しい製品・サービス:流水で解凍して食べられる茹で冷凍そば

事業の効果

真空ミキサーの導入により減圧下でミキシングすることで、生地内の空気が脱気されコシが強く和やかな香りのある麺に仕上がった。水和が均一かつ確実に行えるため、そば粉比率の高い高付加価値な生そばを提供できるようになった。冷凍そばについては、流水解凍タイプの製品開発に成功し製品化した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    冷凍そばで20年以上のノウハウを蓄積し、1990年から取り組んできたとあり、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    准凍麺市場の急速な拡大を背景に、県内で断トツのシェアをめざすとあり、外部環境への言及はあるが自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    簡便性とおいしさを求める消費者ニーズへの対応は書かれているが、課題の認識と解決に向けた計画の具体性は乏しい。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    冷凍食品の衛生管理や品質管理体制の構築に触れるが、人材や事務処理体制についての記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    簡便性とおいしさの両立、安曇野産原料や高付加価値商品での差別化など、製品の価値と選ばれる理由が一定程度示されている。

  • 事業化までの道筋2

    流水解凍タイプの開発と工程改善による製品化は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    冷凍そばは参入が難しい分野で地元企業は少なく、高付加価値商品で差別化をめざすとあり、高水準の付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地元企業の参入が難しい分野で技術を蓄積したとあるが、経済波及や雇用創出の具体的な記述は限られる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    減圧ミキシングや真空ミキサー導入による品質向上は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの言及は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    冷凍食品市場の拡大に乗じた事業展開はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述は見当たらない。

  • 地域経済への波及3

    長野県のそば産地を活かし、安曇野市や北海道の生産者と契約する地域連携が示されており、地域の特性を活かした事業と読める。

今後の展望

新工場を2014年秋に竣工させ、そば専用工場として冷凍そばと生そばの増産を図る計画である。総投資額は約20億円を見込み、年商への寄与も期待している。

事業者の声

近年、冷凍技術が急速に向上。簡便性とおいしさを求める消費者ニーズの高まりもあり、冷凍麺市場が急速に拡大している

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。