ものづくり補助金平成24年度長野県

車載モーター用ステーターの巻線とはんだ付けの自動化及び連動化

株式会社日誠イーティーシー

この事例のポイント

  • 車載モーター用ステーターの巻線作業と溶接(はんだ付け)作業を別々のバッチ作業で行っていた。
  • 車載モーター用ステーターの巻線と溶接(はんだ付け)を連続工程とするため、自動機や治具を試作・開発した。
  • 車載モーター用ステーターの巻線とはんだ付けを連続工程の自動化ラインとしたことで、高品質、低コスト、リードタイム短縮を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社日誠イーティーシー
所在地長野県 上田市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

同社はモーターおよびコイル製品を家電、車載部品、医療機器、アミューズメント機器など多様な分野に供給しており、売上の9割をコイル事業が占めている。かつては量産品の受注が主体だったが、バブル崩壊で仕事が激減し会社存続の危機に直面した。中国などの海外製品とはコストで勝負できず、海外進出もリスクが大きいため、事業規模を縮小して数を追わず、日本になければ困る会社をめざす方針に転換した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力車載モーター用ステーターの巻線作業と溶接(はんだ付け)作業を別々のバッチ作業で行っていた。
  • 品質・精度機械へのセットが手作業のため不良が出ていた。
  • 生産能力手作業によるセットのため生産性も低かった。
  • 新製品・新技術次世代自動車ノイズ対策用の大容量チョークコイルは既存の機械装置では加工が困難だった。
  • 品質・精度大容量チョークコイルの加工で品質・生産性に問題があった。

やったこと

車載モーター用ステーターの巻線と溶接(はんだ付け)を連続工程とするため、自動機や治具を試作・開発した。機械へのセットを自動化し、不良の発生を抑えた。次世代自動車ノイズ対策用の大容量チョークコイルの製造装置を開発導入し、既存設備では困難だった加工を可能にした。新たな機械装置により、品質・生産性で優位性の高い製品を供給できるようになった。

  • 加工機車載モーター用ステーターの巻線・はんだ付け自動機および治具大容量チョークコイル製造装置

新しい製品・サービス:次世代自動車ノイズ対策用の大容量チョークコイル

事業の効果

車載モーター用ステーターの巻線とはんだ付けを連続工程の自動化ラインとしたことで、高品質、低コスト、リードタイム短縮を実現した。大容量チョークコイルの製造装置を導入したことで、品質・生産性で優位性の高い製品を供給できるようになり、市場獲得を目指す体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    バブル崩壊後に量産から高品質・少量の専門メーカーへ転換し、日本になければ困る会社を目指す方針が一貫して示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    部材調達から巻線・組立、治具設計まで一貫対応し、不良が出ない設計提案や大手との共同研究で信頼を得ていると書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    量産受注の激減という課題を認識し事業規模を縮小して方針転換したと書かれるが、今後の成長に向けた具体的な計画は示されていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高品質・低コスト・リードタイム短縮の目標は語られるが、数値による目標値や実現性の根拠は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員35人で、設計・製作から組立・完成まで社内で一貫して手がける体制が紹介されている。補助事業の遂行体制の詳細は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    家電・車載部品・医療機器など分野を挙げ、高品質と短納期に対応できる点が選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後も助成金を活用し自動機開発に挑戦する考えがあるが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    100%品質が求められる巻線・ハンダ工程で不良を出さない設備を自社開発し、専門性で高水準の品質を図っている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国内生産による高品質なものづくりを掲げるが、波及効果や雇用創出の規模は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    不良削減や生産性向上の効果が定性的に示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    大手メーカーとの共同研究や自動機開発は見られるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    国内生産の高品質製品に特化する方針は示されるが、市場成長分野への進出や構造転換への言及は限定的。

  • 地域経済への波及2

    上田市に立地し35人の雇用を持つが、地域資源の活用や地域経済の牽引についての記述は少ない。

今後の展望

同社は今後も助成金を活用し、最先端分野で求められる機能を実現する製品づくりのための自動機開発に挑戦していく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。