ものづくり補助金平成24年度長野県

3Dモデルからの直接変換によるNCプログラム作成システムの開発

株式会社鬨一精機

成果プログラム作成にかかる時間を従来の3分の1に短縮

この事例のポイント

  • 多品種少量・一品加工の切削加工におけるNCプログラム作成は手作業に依存しており、納期削減や低コスト化の妨げとなっている。
  • NCプログラムを自動作成し、加工前シミュレーションにより加工中に不具合が発生する可能性を完全に排除するシステムを開発した。
  • プログラム作成にかかる時間を従来の3分の1に短縮。NCプログラムの自動作成と加工前シミュレーションにより、加工中の不具合の可能性を排除できる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社鬨一精機
所在地長野県 松本市
業種はん用機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数34人
資本金1,000万円
設立1983年

事業の背景

株式会社関一精機は1983年に独立し、大型・重量物の高精度加工に特化している。製品分野は機械から医療機器までさまざまで、鋳物や製缶物のような基準決めや歪みの心配のある形状の加工にも実績がある。また、ものづくり会社では珍しく営業を重視しており、創業当時は社員7人のうち2人が営業社員で、現在も4人の営業マンが活躍している。同業他社との競争は厳しさを増しており、いかに速くプログラムを作り確実に動かすかが課題になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程多品種少量・一品加工の切削加工におけるNCプログラム作成は手作業に依存しており、納期削減や低コスト化の妨げとなっている。
  • 人手・技能マシニングセンター加工用のNCプログラムは手作業による工程指示が必要で、人手ではもう限界だと感じている。

やったこと

NCプログラムを自動作成し、加工前シミュレーションにより加工中に不具合が発生する可能性を完全に排除するシステムを開発した。マシニングセンター加工用のNCプログラム作成では、加工難度の高い穴加工について自動化・検証システムを導入し、データの一元管理からデータ配信システムも導入した。これにより機械の稼働を止めることなく事前にNCプログラムの検証を行う環境が整った。検索性も向上し、無駄な時間も削減された。

  • ソフト3Dモデルからの直接変換によるNCプログラム作成システム穴加工の自動化・検証システムデータ配信システム

事業の効果

  • プログラム作成にかかる時間を従来の3分の1に短縮

NCプログラムの自動作成と加工前シミュレーションにより、加工中の不具合の可能性を排除できる。多品種少量・一品加工用のプログラム作成時間は従来の3分の1に短縮され、24時間自動生産が可能になり、大幅なコストダウンが実現できる見込みである。検索性の向上により無駄な時間も削減された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    社長が5年ごとの事業転換や営業重視を語り、設備投資で合理化する戦略が記載されているが、NCプログラム開発の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    営業マンが業界動向を持ち帰る点と、大型・重量物の高精度加工に特化する強みが書かれているが、市場データや競合比較はない。

  • 課題の認識と解決4

    プログラム作成時間を従来の3分の1に短縮し、24時間自動生産を可能にすると数字つきで課題と効果が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    プログラム作成時間を3分の1に短縮と記載があるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    技術者育成に力を入れていると触れられているが、補助事業を遂行する人員や事務体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    高付加価値のものづくりや得意な仕事を取る方針は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    NCプログラム作成システムの導入と検証環境整備は書かれているが、スケジュールや中長期の課題検証は記載がない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    多品種少量・一品加工で大型・重量物の高精度加工に特化しており、同分野で高い加工水準を持つと読めるが数値根拠は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器など分野は幅広いが、地域の雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は記載されていない。

  • 費用対効果3

    プログラム作成時間を3分の1に短縮し24時間自動生産を可能にすると記載があるが、補助金額対比の費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    3Dモデルからの直接変換やシミュレーションによる自動作成が記載されるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長野県松本市の企業であることは書かれているが、地域特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述は乏しい。

事業者の声

同じ仕事は5年で飯が食えなくなるというのが私の考え方。次の5年は何で飯を食うかを今から考え手を打っていかないと、設備も技術も後れを取る。そういう危機感で仕事をしています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。