ものづくり補助金平成24年度岐阜県

弾性ポリウレタン糸を使用したハイストレッチプレーティング切替ストライプニット編地の開発

ミワマサニット株式会社

この事例のポイント

  • 従来型の編機では、伸縮性の高いポリウレタン糸を裏地に編成するストレッチプレーティングのニット生地を製造することが困難だった。
  • 新型編機に極細ポリウレタン糸の挿入装置などを搭載し、ニット編地の編成糸にポリウレタン糸を加えて伸縮性に富んだプレーティングニット編地の試作開発に取り組んだ。
  • 新型編機の開発により、伸縮性の高い極細ポリウレタン糸を裏地に使用したストレッチプレーティング編地の編成が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名ミワマサニット株式会社
所在地岐阜県 各務原市
業種繊維工業
技術分野繊維加工
設立1949年

事業の背景

当社は昭和24年に毛織物製造業として創業し、昭和47年にニット生地製造業へ転換した。以来、高品質のニット製品の製造と企画開発を続けており、他メーカーにはできない特殊なニットの生産で評価を得てきた。近年は岐阜県・岐阜大学との産官学共同事業にも参画している。ファッション用ニット編地は多種多様だが、ウォームビズやウォームライフに対応した高付加価値品は少ない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来型の編機では、伸縮性の高いポリウレタン糸を裏地に編成するストレッチプレーティングのニット生地を製造することが困難だった。
  • 品質・精度ウォームビズやウォームライフに対応する、ファッション性の高い高付加価値のニット編地はきわめて少なく、市場ニーズに応えられていなかった。

やったこと

新型編機に極細ポリウレタン糸の挿入装置などを搭載し、ニット編地の編成糸にポリウレタン糸を加えて伸縮性に富んだプレーティングニット編地の試作開発に取り組んだ。従来型編機「V-SEC 4CFY」に給糸切替装置を搭載し、ポリウレタン糸を安定給糸できるよう特殊な形状の道を取り付けた。極細のポリウレタン糸を編地の裏側に編成することでストレッチプレーティング編成を可能にした。表地には先染め糸を使用し、任意のピッチでストライプ柄を、さらにジャガード柄も編成できるようにした。ランダムストライプとジャガード柄を組み合わせた高付加価値かつ高品位なニット編地を試作し、新型編機による四種類の試作品を作った。

  • 加工機新型編機ポリウレタン糸挿入装置搭載V-SEC 4CFY給糸切替装置搭載

新しい製品・サービス:極細弾性ポリウレタン糸によるハイストレッチプレーティング切替ストライプニット編地(双起毛、ソフトタッチ、ホームウォームウェア向け)

事業の効果

新型編機の開発により、伸縮性の高い極細ポリウレタン糸を裏地に使用したストレッチプレーティング編地の編成が可能になった。任意のピッチでストライプ柄やジャガード柄も編成でき、編成途中で糸を切り替えても安定して連続生産できるようになった。開発した編地は双起毛で風合いがやわらかく暖かみがあり、ソフトタッチ感と高い伸縮性、回復率の高さを持つ。着心地、保湿性、ファッション性のいずれも優れた編地を実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の高品質ニット生産と特殊ニット評価が語られ、従来課題の解決として新型編機開発が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    他メーカーにはできない特殊ニットの評価を得ているとあるが、市場規模や競合との比較の数字は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    ポリウレタン糸を編成できない従来編機という課題を明示し、編機改良で解決し試作品を開発した流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    開発の進め方は書かれているが、人材や事務処理体制を示す記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    40〜60代女性向けウォームホームウェアというターゲットと、着心地・保湿性・伸縮性という選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    取引先へのプレゼンや編成試験の実施予定など今後の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ポリウレタン糸を裏地に編成できる従来不可能だった高付加価値ニット編地を、双起毛とハイストレッチで実現したと明記されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    ウォームビズ等の流行への対応と新需要開拓は触れられているが、波及効果や雇用創出の記述は見られない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    新型編機の開発という技術革新はあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は記述されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    岐阜県各務原市の企業であることは示されるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は見られない。

今後の展望

開発した編地を取引先にプレゼンテーションし、エンドユーザーが求める高付加価値の編地の編成試験を実施する予定。ファッショントレンドに合わせてさらに改良を加え、40〜60代の女性をメインターゲットにしたウォームホームウェアやインファッションウェア市場での需要開拓を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

岩手県平成24年度

カラフル全面ホーロー処理厨房用南部鉄器の試作開発

厨房用鉄器を高周波電気炉で溶製し、片状黒鉛鋳鉄の炭素量を3.5%から4.0%に、ケイ素量を2.4%から3.3%に変更して黒鉛形状がA型、C…

効果:ショットブラスト処理により鋳肌表面の黒鉛開口が閉塞し、泡欠陥の発生が低下した。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。