ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

所有特許技術の応用と無縫製横編機導入による高級保温性肌着試作開発事業

株式会社 タカトニット

成果編立時間 360分→180分

この事例のポイント

  • 新鋭機のシマトロニック ホールガーメント横編機(18G)を導入し、当社所有の特許技術A・Bを応用して高級保温性肌着の試作開発を行った。
  • 編立時間 360分→180分。編立時間は半分、製作時間は75%減り、計画どおりの成果となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 タカトニット
所在地新潟県 新潟県五泉市
業種繊維工業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数51人
資本金1,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は、カシミヤやウール、シルクなどの天然素材を使った高級な横編成型ニット商品を製造している。最近、超ファインゲージ18Gのコンピューター制御全自動無縫製横編機の新鋭機が開発された。

課題と取り組み

やったこと

新鋭機のシマトロニック ホールガーメント横編機(18G)を導入し、当社所有の特許技術A・Bを応用して高級保温性肌着の試作開発を行った。素材には吸湿性に優れたウール100%(防縮加工)と綿100%(天然系抗菌防臭加工)の強撚糸を用いた。特許技術Aの強撚糸で膨らむ2枚袋を編み、特許技術Bで前身・後身の計4枚の袋編を立体的に編み上げた。脇や袖下、アームホールは編目でつなぎ縫製のない製品とし、胸・肩・ウエストのダーツで体に合う立体シルエットに仕上げた。試作品は紳士用と婦人用の計4着(ウールと綿をそれぞれ紳士1着・婦人1着)を製造した。

加工機シマトロニック ホールガーメント横編機(18G)

新しい製品・サービス:天然素材を使った高級保温性肌着(無縫製・立体成型の試作品)

事業の効果

  • 編立時間 360分→180分
  • 製作時間 1,200分→300分

編立時間は半分、製作時間は75%減り、計画どおりの成果となった。試作肌着は吸湿性に優れ汗によるベタつきがなく、保温性も抜群だった。縫目がないため突っ張り感やゴロつきがなく、伸縮性があり軽い着心地を実感できた。一方で強撚糸の空気層による保温性は維持できたものの、多少のザラつき感が残った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の編立特許2件を複合応用する新技術開発と記載があり、過去の取組との連続性は読めるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    天然素材や高級ニットに強みがある点は読めるが、市場動向や競合に対する優位性の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    編立時間180分削減(50%)や製作時間900分削減(75%)などの効果は示されるが、付加価値・成長への接続は具体的でない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の創出や賃上げを実現する数値目標は書かれておらず、削減率の達成割合にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    試作に取り組む体制や従業員51人の規模は記載されるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高級保温性・吸湿性・無縫製で伸縮性がある点が示され、販路計画も具体的に記載されている。

  • 事業化までの道筋3

    商品化への課題として仕様設定や耐久性検証が挙げられるが、スケジュールや解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    無縫製横編機による立体成型で裁断ロスがない点は特徴だが、同分野での普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    産地の活性化と雇用の維持確保を目指すとあるが、波及効果の数値や根拠は示されていない。

  • 費用対効果3

    製作時間75%削減や裁断ロス削減が示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新のコンピューター制御無縫製横編機の導入は示されるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟県五泉市の産地活性化に言及があり地域性は読めるが、地域経済を牽引する具体的な根拠は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はデザイン、シルエット、サイズの多様化、ブランド名や品質表示などの商品仕様の設定、耐久性の確認を進める。販路として、自社ホームページでのネット販売、既存販売先への提案、既存販売先の海外ブランドへの輸出提案、高級肌着販売会社への販路開拓を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。