ものづくり補助金平成24年度静岡県

人工衛星からの光ダウンリンクによる地上用光追尾装置の開発

原田精機株式会社

この事例のポイント

  • 宇宙からのデータ転送では、従来の電波による通信帯域の確保が世界的に難しくなっている。
  • ものづくり補助金を活用し、口径160ミリメートルクラス、焦点距離3000ミリメートルのカセグレン反射望遠鏡を改造して高精度衛星自動追尾装置を開発した。
  • 高精度の衛星自動追尾装置を開発し、国際宇宙ステーションの自動追尾実験で良好な結果を得た。

事業者のプロフィール

事業者名原田精機株式会社
所在地静岡県 浜松市
業種ー
技術分野組込みソフトウェア
従業員数29人
資本金1,000万円
設立2007年

事業の背景

原田精機の母体は、自動車や輸送用機器業界向けに加工機械を製作していた原田精機工業で、高度な切削技術を生かして航空宇宙分野に参入し、平成19年に宇宙事業を分社化して設立された。同社は日本航空宇宙工業会の正会員で、JAXAと協力して人工衛星の部品を加工した実績を持つ。日本の次期科学技術戦略では超小型衛星を100機打ち上げる構想があり、膨大な宇宙観測データが期待されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術宇宙からのデータ転送では、従来の電波による通信帯域の確保が世界的に難しくなっている。
  • 生産能力光ダウンリンクに必要な、衛星を地上で高精度に自動追尾する装置がなかった。市販の追尾機能は軌道予測で望遠鏡を向けるだけで、リアルに追尾するものではない。

やったこと

ものづくり補助金を活用し、口径160ミリメートルクラス、焦点距離3000ミリメートルのカセグレン反射望遠鏡を改造して高精度衛星自動追尾装置を開発した。軸受けや歯車などを新設計し、1軸追加の4軸とすることで高精度の追尾が可能な制御機構を付加した。予測追尾で衛星を画像中に捉えた後、画像処理で衛星重心を求め、望遠鏡の光軸との差がゼロとなるようフィードバック制御する方式とし、大口径化せずにシステム全体のコストを抑えた。平成27年5月には追尾装置に光アンテナを付けて開発・検証実験を行い、国際宇宙ステーションを望遠鏡で捕捉して数分程度の自動追尾実験に成功した。

新しい製品・サービス:高精度衛星自動追尾装置(光ダウンリンク地上局向け)

事業の効果

高精度の衛星自動追尾装置を開発し、国際宇宙ステーションの自動追尾実験で良好な結果を得た。大口径化せずに制御機構を工夫したことで、システム全体のコストを抑えられる見通しとなった。光ダウンリンク技術により宇宙から送られる情報量が格段に増える可能性があり、JAXAとの共同研究など技術交流も合意された。

今後の展望

光アンテナを付けた検証実験を経て、全体の完成に向けて雲による通信障害への対策などの課題が残っている。JAXAとの共同研究など技術交流を進める。

  • 目標:世界中に設置するには全体で1000万円程度に抑える必要がある
  • 目標:光を使えば毎秒500メガバイト程度の大量データの送信が可能になる

事業者の声

我々は24時間365日、宇宙のお世話になっている。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。