ものづくり補助金平成24年度静岡県

毛髪、ビニール片等の異物を、高精度、高効率で除去するニッチ分野の静電選別装置の開発

株式会社エコー

この事例のポイント

  • 既存の静電選別機は質量のある異物をほとんど除去できず、色で識別するタイプは原料と異物が同色の場合に正確でない。
  • 補助金を活用し、異物を効率よく除去する静電選別装置の試作機を開発した。
  • 補助金により資金面で助けられたことに加え、開発のスピードが上がり、製品化に向けて一気に進んだ。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エコー
所在地静岡県 焼津市
業種生産用機械器具製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数20人
資本金1,500万円
設立1984年

事業の背景

エコーは食品や自動車業界向けの各種機械装置メーカーで、カタログ品ではなく一品一様の製品を設計から施工まで一貫して手がけ、国内外に顧客を持つ。創業から約30年、食品業界では食品に混入する異物を取り除きたいという要望が多く、風力選別機や連続回転型磁力式異物選別装置などを開発して応えてきた。近年は海外から輸入されたハーブ、茶葉、香辛料などの原料や海産物に、ビニールやプラスチック片、紙片、髪の毛などが混入するケースが目立っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存の静電選別機は質量のある異物をほとんど除去できず、色で識別するタイプは原料と異物が同色の場合に正確でない。
  • 生産能力原料の回収率も悪く、異物のみを高効率に除去して歩留まりを向上させる方法が求められていた。
  • その他完成すれば売れるという見込みはあったが、開発資金が厳しかった。

やったこと

補助金を活用し、異物を効率よく除去する静電選別装置の試作機を開発した。異物が混入した原料をホッパーに投入して均一に広げ、負の高電圧を発して帯電させ、回転する帯電ロールの表面に原料と異物を付着させる。原料は静電気力が抜けて重力で製品ボックスに落ち、静電気力が抜けにくい異物は吸引ノズルなどで除去する仕組みである。帯電ロールは上下二段とし、除去の確実性を高めるために装置内部に独自の設計を施した。各食品工場でテストを繰り返してデータを収集し、生産地によって異なるハーブの帯電率に合わせて調整し、納得のいくものを開発した。開発には専任者を置いて集中的に取り組んだ。

新しい製品・サービス:異物を効率よく除去できる静電選別装置

事業の効果

補助金により資金面で助けられたことに加え、開発のスピードが上がり、製品化に向けて一気に進んだ。補助金の期限があったため、装置開発を決められた時期までに終える体制を組めた。補助金がなければ、受注済みの他の案件を優先し、開発がおろそかになっていたかもしれないと振り返っている。

今後の展望

時期は未定だが、処理能力や歩留まりをさらに向上させたうえで製品化する計画である。異物除去は装置単体では完結せず、現場に合わせて装置を組み合わせて段階的に除去する提案を進める考えである。

事業者の声

開発のスピードが上がり、製品化に向けて一気に進んだことは、意外な成果だった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。