ものづくり補助金平成24年度千葉県

湿式ビーズミル内部流動改善による省エネ機種の試作開発

アシザワ・ファインテック株式会社

成果粉砕能力(濃度50wt%、ビーズ径0.3mm) 69.9kg/h→195.7kg/h

この事例のポイント

  • ビーズミルは、生じるエネルギーの大半が望まれない摩擦抵抗や昇温に浪費され、粉砕・分散に使われるエネルギーは僅かである。
  • 小型試作機の検証結果を基に、10L機の大型試作機を設計・製作し、検証テストを行った。
  • 粉砕能力(濃度50wt%、ビーズ径0.3mm) 69.9kg/h→195.7kg/h。大型化した際も水とグリセリンでの内部流動やビーズ分離能力を維持でき、安定した運転が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名アシザワ・ファインテック株式会社
所在地千葉県 習志野市
業種生産用機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数125人
資本金9,000万円
設立2002年

事業の背景

アシザワ・ファインテックは、サブミクロンからナノレベルまで微粉砕・分散する産業用機械「ビーズミル」を扱う機械メーカーで、製品原料の微粉砕・分散を得意分野とし、2013年度の売上高は17億4,381万円であった。ビーズミルは塗料、インキ、電子部品材料、医薬品などで使われ、材料の微細化へのニーズは年々高まっている。特に二次電池やスマートフォンなど今後成長が期待される市場でも使用されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ビーズミルは、生じるエネルギーの大半が望まれない摩擦抵抗や昇温に浪費され、粉砕・分散に使われるエネルギーは僅かである。
  • 新製品・新技術小型機では良好な結果が得られたが、機械を大型化するには機械設計の検討と物理的現象の相関性確認が必須である。

やったこと

小型試作機の検証結果を基に、10L機の大型試作機を設計・製作し、検証テストを行った。設計では従来の幾何学的相似則である形状相似を基本としつつ、形状相似では力学的作用が低下するため、機械内部流動に注力して力学的相似則も取り入れ、小型機同様の高いエネルギー効率の実現を図った。部品は協力業者の得意分野を考慮して選定し製作した。検証では水(低粘度)とグリセリン(高粘度)の2種類の流体で内部流動性とビーズ分離能力の小型機との相関性を確認し、炭酸カルシウムスラリーで粉砕性能とエネルギー効率の相関性を確認した。評価は炭酸カルシウム粉末(初期粒径d50=10μm)をd50=1.0μmまで粉砕した時点で、粉砕能力と動力原単位の2項目で行い、特に微小ビーズ(0.3mm、0.5mm)を用いた高濃度スラリー(75wt%)を重点的に評価した。

  • 加工機湿式ビーズミル大型生産用試作機10L機

新しい製品・サービス:省エネ型湿式ビーズミル(商品名:スターミルLMZ)

事業の効果

  • 粉砕能力(濃度50wt%、ビーズ径0.3mm) 69.9kg/h→195.7kg/h
  • 動力原単位(濃度75wt%、ビーズ径0.5mm) 0.337kWh/kg→0.253kWh/kg

大型化した際も水とグリセリンでの内部流動やビーズ分離能力を維持でき、安定した運転が可能になった。炭酸カルシウムスラリーの粉砕テストでは、改良機は従来機に比べ粉砕能力が1.5倍となり、消費エネルギーは小型試作機と同様に25%削減された。大型生産機として概ね目標通りの結果を得た。

今後の展望

本事業の結果を基に更なる改良を進め、ビーズミルのサイズを0.4L機から25L機、60L機までラインナップを充実させる予定である。現在のステンレス製接液部材から需要の高いセラミックス化を進め、材質面でもバリエーションを揃える。展示会への出展準備や海外展開を見越した国際特許の出願など、本格的な製品販売の準備に取り組む。

事業者の声

高性能省エネ粉砕機を通じて、我が国の技術優位性の確立、コスト低減、国際競争力の向上、環境保全等に貢献することを使命に開発を進めております。この度の補助事業は大きな前進に繋がりました。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。