ものづくり補助金平成24年度愛知県

「SoC/FPGA」を利用した基板試作と組み込みソフトウェア開発環境の構築

エーワン株式会社

この事例のポイント

  • マイコンボードの開発には約200万円の費用がかかり、資金繰りが大きな課題だった。
  • ルネサスの新しいCPUを搭載したマイコンボードを開発し、試作品を平成25年8月から翌年5月にかけて完成させた。
  • ロビンシリーズは順調に製品を拡充し、現在8品種を展開している。

事業者のプロフィール

事業者名エーワン株式会社
所在地愛知県 春日井市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野組込みソフトウェア
資本金4,300万円
設立1986年

事業の背景

エーワンはマイコンボードの設計・製造・販売を手がけ、販売先は多彩な分野の中堅メーカーで、完成品への使用のほか試作用途も多い。ルネサスエレクトロニクスが英国アーム製のコアを採用した新CPUを発売し、高速かつ低消費電力の性能に可能性を感じた同社は、これを搭載したマイコンボードの開発に乗り出した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算マイコンボードの開発には約200万円の費用がかかり、資金繰りが大きな課題だった。
  • 新製品・新技術ルネサスの新しいCPUを搭載したマイコンボードは新製品のため、不具合の原因の検討がつかず開発が暗中模索の状態だった。

やったこと

ルネサスの新しいCPUを搭載したマイコンボードを開発し、試作品を平成25年8月から翌年5月にかけて完成させた。その後も検証を重ね、不具合が見つかれば回路修正と再版を繰り返した。平成27年5月に発売にこぎつけ、ロボットなど大規模システム用の大タイプ、制御装置用の中タイプ、計測装置用の小タイプの3製品によるラインアップを構成した。専用ソフトウエアの開発も行った。

新しい製品・サービス:ルネサスの新しいCPUを搭載したマイコンボード「ロビンシリーズ」

事業の効果

ロビンシリーズは順調に製品を拡充し、現在8品種を展開している。メーカー各社から試作用の発注が続き、特に試作が活発化している自動車関連が目立つ。平成29年には試作ではなくリピートの可能性がある大口の注文も入った。ルネサスのCPU拡販への貢献が評価され、ルネサスの「Best Partner Solution賞」を受賞した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    マイコンボード一筋の企業で、ルネサス新CPU搭載製品の開発に取り組んだことが書かれているが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    試作需要が多く、自動車関連が目立つという市場動向が書かれ、ルネサス製でない英国アームコアとの組み合わせに可能性を感じたとある。

  • 課題の認識と解決2

    開発過程で不具合対応に苦労したことは書かれているが、課題認識と高付加価値化の計画は読み取れない。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    開発担当マネージャーの経歴やマイコンボード一筋の経験が書かれ、人材面の一端はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ロビンシリーズは大・中・小の3製品でロボット、制御装置、計測装置など用途別に構成され、ターゲット分野も示されている。

  • 事業化までの道筋4

    試作から検証、回路修正、再版を経て2015年5月に発売したという段階的な遂行経緯と期間が具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達4

    開発に約200万円かかる内訳や資金繰りが課題だったこと、補助金を活用した経緯が具体的な金額とともに書かれている。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    マイコンボード分野は普及している一方、新CPU搭載の大・中・小のラインアップで差別化したことが書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    IoTやAIの普及、自動車の電動化といった時代の流れに対応する製品であることが書かれているが、波及効果の数字はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    さらなる高速、大容量、小型化が進む流れに乗る挑戦と述べられているが、具体的なデジタル活用やビジネスモデルは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    IoTやAIの普及、自動車の電動化といった成長分野への対応がうかがえるが、構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

IoTやAIの普及、自動車の電動化といった時代の流れは加速しており、マイコンボードもさらなる高速、大容量、小型化が進むと見込まれている。

事業者の声

ルネサスは今後も生き残りをかけて多くのCPUを出すだろう。体力が続く限り、これを使った製品を開発していきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

愛知県平成24年度

消防用可変ノズルの事業化

放水形態を広角から棒状まで切り替えられる独自機構のからくりノズルを開発した。

効果:遠近距離から15〜20メートル先の広い火元に対応

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。