ものづくり補助金平成24年度三重県

レーザー3次元印字機を使った樹脂射出成形品への印字システムの試作・開発

共栄産業株式会社

成果濃淡上下限幅を5%以内に収束

この事例のポイント

  • 樹脂射出成形品への文字表現は金型刻印の凹凸が中心で、配色の関係上、文字の視認が困難だった。
  • レーザー3次元印字機を導入し、印字加工の精度向上と工数削減を図った。
  • 濃淡上下限幅を5%以内に収束。3次元印字の精度が向上し、成形条件・製品形状・成形材料のいずれの条件区分でも印字精度は基準値内に収まった。

事業者のプロフィール

事業者名共栄産業株式会社
所在地三重県 津市
業種電気機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数98人
資本金3,000万円

事業の背景

当社は創業以来、プラスチック射出成形加工と組立てを事業の中心としており、住宅配線器具やガス警報器部品に強みを有する。業界では海外勢の台頭もあり、コスト競争環境は厳しくなっている。当社は24時間体制の生産で、日々改善活動を続けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度樹脂射出成形品への文字表現は金型刻印の凹凸が中心で、配色の関係上、文字の視認が困難だった。
  • コスト・採算ラベル貼付・シルク印刷・パッド印刷は、加工筐体の形状が限定され、ラベル作成や溶剤使用によるコストの問題があり、採算面で課題が多かった。
  • 生産能力コスト競争が厳しくなる中、競争力・生産力・品質の向上が求められていた。

やったこと

レーザー3次元印字機を導入し、印字加工の精度向上と工数削減を図った。導入した設備により、平面では120mm×120mm、段差は23mmまでの立体に印字できる環境を築いた。成形条件(ひけ・標準・過充填の30試作)、製品形状(形状の異なる成形部品3品種)、成形材料(溶融温度の異なる3品種)の3つの切り口で試作を行い、濃淡の上下限幅を±5%以内に収めるサンプルを作成して評価した。

新しい製品・サービス:レーザー3次元印字によって、樹脂射出成形品の立体形状へ美しく正確に印字する加工技術。

事業の効果

  • 濃淡上下限幅を5%以内に収束

3次元印字の精度が向上し、成形条件・製品形状・成形材料のいずれの条件区分でも印字精度は基準値内に収まった。平面120mm×120mm、段差23mmまでの立体に印字可能となった。今後、製品を手がける中でサンプルデータの収集が進み、データの蓄積、加工精度の向上、加工依頼の増加という好循環が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来から射出成形と組立を中心に事業を展開し、3次元印字で加工技術を広げる方向性がうかがえるが、経営戦略上の明確な位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    少量多品種生産に強みがあり、コスト競争が厳しいという環境認識は読めるが、競争優位性の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    従来のパッド印刷やラベル貼りの課題を挙げ、レーザー3次元印字で工数削減と小ロット対応を図る具体的な解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工精度を濃淡上下限幅5%以内に収めることを目標とし成果も示されたが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内の事業体制や人員配置についての記述はなく、試作を行ったことのみがうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    平面120mm×120mm、段差23mmまでの印字が可能になり、自動車関連・医療関連部品へのニーズ拡大を見込んでいる。

  • 事業化までの道筋3

    成形条件・製品形状・材料の3切り口で試作し、今後のデータ収集の見通しを述べているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来の凹凸刻印やパッド印刷では難しい立体形状への印字を実現し、高付加価値化を目指すと明示している。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    自動車・医療関連部品への需要拡大に触れているが、雇用創出や波及効果についての具体的な記述は少ない。

  • 費用対効果3

    工数削減と受注拡大を目指すとあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザー3次元印字という新技術の導入が中心で、地域やサプライチェーン全体への貢献には言及が薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    三重県津市の企業であることは示されるが、地域の特性を活かした経済成長への言及はほぼない。

今後の展望

本事業の成果は新規受注獲得のセールスツールとして活用し、曲面への美しい印字技術はデザイン領域や、自動車関連部品・医療関連の加工製品での需要増加が期待される。新たな転用先も開拓していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。