ものづくり補助金平成24年度三重県

高速印刷機用ローラー部品の高精度・多品種少量生産に適した生産体制構築のための試作開発

若林工業株式会社

成果理論最大値で40%向上

この事例のポイント

  • 高速印刷機部品は高精度かつ多品種少量での生産が必要で、段取り回数が増えて人と設備の生産性が大きく落ちる。
  • 機械設備2台とチャック1式を高精度・多品種少量生産に適した特殊仕様で検討して導入した。
  • 理論最大値で40%向上。高精度加工では、パイプ外径切削後の偏肉を理論最大値で40%、パイプ両端部切削後の内径振れ精度を左側68%、右側72%向…

事業者のプロフィール

事業者名若林工業株式会社
所在地三重県 香山市
業種電気機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数32人
資本金1億円

事業の背景

主力はOA機器部品の高精度加工で、MFP向け部品は数量が多く市場規模も大きい。しかし顧客企業の組立工場が全て海外に移転し、現地調達が進んだため増加は見込めない。一方で大型商用高速印刷機(PP)は堅調な伸びが確実で、顧客は国内マザー工場で組立を行い、部品供給の受け手が少ないため供給ニーズが高い。海外PP専業メーカーからも新規打診があり、従来工法で一部取引を開始している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高速印刷機部品は高精度かつ多品種少量での生産が必要で、段取り回数が増えて人と設備の生産性が大きく落ちる。
  • コスト・採算PP市場で受注品目と売上規模を広げるには、コストと納期の面でも優位に立つ必要がある。
  • 集客・繁閑MFP向け部品は顧客の組立工場が海外移転して国内の需要が増えず、新たな受注先が必要である。

やったこと

機械設備2台とチャック1式を高精度・多品種少量生産に適した特殊仕様で検討して導入した。大型加圧ローラーの試作として、ステンレス鋼パイプの外径をパイプ内径基準で切削し、外径偏肉を修正する工法を開発した。次に導入した両端加工機でパイプ両端部をワンチャックで精密同時切削し、フランジシャフトは既存の大型CNC旋盤と中小型CNC旋盤に高精度特殊チャックを取り付けて精密仕上切削を行った。独自製作のTIG溶接自動化装置は制御シーケンスを組んで最終調整し、溶接条件を出して最適条件を設定した。三重県工業研究所の万能試験機で溶接部の破断抜け強度試験を行い、強度を保証できることを確認した。

  • 金型高精度特殊チャック
  • 加工機外径仕上CNC旋盤両端加工機TIG溶接自動化装置

新しい製品・サービス:大型加圧ローラー

事業の効果

  • 理論最大値で40%向上
  • 理論最大値で左側68%向上
  • 理論最大値で右側72%向上
  • 73%の時間短縮
  • 68%の時間短縮
  • 約70%の製造効率化
  • 材料費も約40%の削減

高精度加工では、パイプ外径切削後の偏肉を理論最大値で40%、パイプ両端部切削後の内径振れ精度を左側68%、右側72%向上させた。段取り時間は73%、加工時間は68%短縮され、ロット数250本の作業時間は約70%効率化して短納期化を果たした。内径基準の外径偏肉修正工法により安価な海外製ステンレス鋼パイプが使えるようになり、材料費も約40%削減できた。製造コストは加工費の削減と材料費の削減で下がり、従来品より低価格かつ短納期での提供が可能になった。

今後の展望

従来顧客の大型高速印刷機種の立ち上げに合わせて営業を強化し、新規部品の受注を獲得する。新たに獲得した欧州の大型商用高速印刷機専業メーカーからの受注品目と売上規模を広げる。本事業で開発した大型加圧ローラーの販売と量産を目指す。

  • 目標:パイプ偏肉を0.1mm以下にする(目標)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。