ものづくり補助金平成27年度製造業大阪府

パーツフィーダの生産能力10倍に短納期や量産対応が可能で販売先拡充

和光電研 株式会社

成果処理能力 1倍→10倍

この事例のポイント

  • 既存のパーツフィーダ装置は老朽化し、粒の粘着シートへの位置決め精度が低下していた。
  • 平成28年に、処理能力の大幅向上と複数タイプのばんそうこうの同時生産を実現する独自仕様の新パーツフィーダ装置を導入した。
  • 処理能力 1倍→10倍。新パーツフィーダ装置の導入により処理能力が従来機比約10倍になり、量産や短納期に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名和光電研 株式会社
所在地大阪府 八尾市
業種電気機械器具製造業
技術分野製造環境
従業員数26人
資本金2,000万円
設立1972年

事業の背景

1972年(昭和47年)に設立し、独自の設計開発技術で電子基板などのOEM生産を手がけてきた。LED事業は高天井用やショーケース用に特化して成長している。医療分野では40年以上製造販売する筋肉コリ解消用ばんそうこう「プチバン」があり、国内外で健康ブームや社会環境の変化から身体のコリ解消を求める人が増えている。一方で家庭用鍼用器具業界の国内市場規模は平成28年で4億円強と小規模である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存のパーツフィーダ装置は老朽化し、粒の粘着シートへの位置決め精度が低下していた。
  • 生産能力既存装置の処理能力が限界で、需要拡大に対応できなかった。

やったこと

平成28年に、処理能力の大幅向上と複数タイプのばんそうこうの同時生産を実現する独自仕様の新パーツフィーダ装置を導入した。大阪府八尾市と八尾商工会議所のマッチングにより、同市内の省力機器製造販売の有限会社ユタカ製作所を購入先に決定した。個別の機能部分を独自設計し、何度も調整を繰り返して完成させた。導入後は処理能力が従来機比約10倍となり、1日当たり60シートを製造できるようになった。不良品率は40%から1%に低減し、メンテナンス時間は15分の1に短縮された。角形に加え丸形のばんそうこうも生産できるようになり、肌が弱い人向けの材料も増やした。

加工機独自仕様の新パーツフィーダ装置

事業の効果

  • 処理能力 1倍→10倍
  • 不良品率 40%→1%

新パーツフィーダ装置の導入により処理能力が従来機比約10倍になり、量産や短納期に対応できるようになった。不良品率も40%から1%へと大きく低減し、メンテナンス時間の短縮と稼働率・生産効率の向上も実現した。一般向け「プチバン」の原価は従来に比べ半分強低減でき、価格競争力も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成28年の新パーツフィーダ導入が既存設備の老朽化と処理能力の限界への対応として位置付けられ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高天井やショーケース用LED、健康ブームでのプチバン需要など外部環境に触れ、高精度を生かした販路拡大を述べている。

  • 課題の認識と解決5

    処理能力は従来機比約10倍、不良品は40%から1%へ、メンテ時間は15分の1に短縮と数字で課題解決効果が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    中国やタイでの販売計画と、平成32年に国内市場の約3分の1のシェア目標が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員数26名や取締役社長の経歴は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットとして鍼灸院や接骨院、リピート顧客、中国の富裕層などを挙げ、四角と丸形の生産対応など選ばれる理由も示している。

  • 事業化までの道筋3

    中国では代理店契約と商標・意匠登録、タイでは展示会出展と商談など展開方法はあるが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    家庭用鍼用器具市場は国内で4億円強と小規模だが、ツボを押すステンレス製の粒や指圧効果など差別化が示され、高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    中国やタイへの販路拡大や高齢社会への対応が述べられ、地域の雇用や波及効果は読み取れるが、国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    補助事業で原価は従来に比べ半分強低減、稼働率や生産効率も向上したと具体的な効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    独自設計の装置や量産化は述べられているが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高齢化社会や健康ブームへの対応はうかがえるが、日本経済の構造転換に資する点は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    大阪府八尾市の地域企業との連携はうかがえるが、地域特性を生かした雇用創出や成長の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内では処理能力の高精度を生かし、これまで控えていたドラッグストア向けにも積極的に販売する。中国では代理店契約を経て「プチバン」の販売を開始し、タイでも医療関連展示会に出展して商談を進めている。平成32年には国内市場の約3分の1のシェアを目指している。

事業者の声

「プチバン」は鍼灸院などで40年以上の販売実績があります。ツボへ正確に貼り付けることで首・肩・腰のコリがやわらぎます。国内外で販売を広げ当社の成長の柱にしていきます。今後は「プチバン」と同様の新製品も増やして参ります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。