ものづくり補助金平成25年度製造業北海道

北海道の冬季に於ける無落雪住宅の雪庇被害を防止する製品化事業

株式会社白石ゴム製作所

この事例のポイント

  • 家屋や集合住宅の軒先に成長した雪庇が自重で崩落し、隣家の壁や駐車中の自動車を傷つけ、人身事故につながるおそれがあった。
  • ゴムの特性を活かした自社オリジナルの雪庇専用ヒーターマットを試行錯誤の末に製品化した。
  • 雪庇の崩落を防ぐことで、建物の周辺や通行者への災害を未然に防止できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社白石ゴム製作所
所在地北海道 札幌市白石区
業種ゴム製品製造業
技術分野機械制御
従業員数23人
資本金4,000万円
設立1977年

事業の背景

白石ゴム製作所は昭和52年設立のゴム製品の製造・加工会社で、少量多品種の生産体制を特色とする。大量生産品は大企業が参入すると競争で負けるため、顧客からの新規開発依頼に応えることを基本としている。北海道の気候・風土を熟知した地元企業として、冬季の雪庇被害への対策を求めていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術家屋や集合住宅の軒先に成長した雪庇が自重で崩落し、隣家の壁や駐車中の自動車を傷つけ、人身事故につながるおそれがあった。

やったこと

ゴムの特性を活かした自社オリジナルの雪庇専用ヒーターマットを試行錯誤の末に製品化した。構造はウレタンゴムとエチレン・プロピレンゴムの間に熱線ヒーターを挟み込み、最上段に断熱スポンジを敷いた4層構造である。家屋や集合住宅の屋根の軒先に設置し、家庭用電力で雪庇を溶かす仕組みとした。屋根の形状が各戸・各棟で異なるため、屋根に合わせた完全オリジナル品として設計・製作し、製造から設置工事まで一括して責任施工できる体制を整えた。

新しい製品・サービス:雪庇専用ヒーターマット

事業の効果

雪庇の崩落を防ぐことで、建物の周辺や通行者への災害を未然に防止できるようになった。最小限の電気料金で運用でき、施主やオーナーから高い評価を得ている。ある程度の積雪であればゴム自体が持つ微熱で雪が溶けるという効果も確認された。一方で雪の少ない年は販売が伸びにくいという側面もある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    少量多品種の方針と、ゴム加工を軸に昭和52年の創業から続く事業の延長として雪庇対策製品が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大企業には出来ない戦略として少量多品種を掲げ、北海道の気候を知る地元企業という強みを製品に活かしている。

  • 課題の認識と解決3

    雪庇の崩落による事故という課題を認識し解決製品を開発したが、高付加価値化や成長の数値計画までは書かれていない。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げについての目標値は書かれておらず、わずかに販売状況の話がうかがえるのみである。

  • 事業を進める体制4

    従業員数23名、製造から設置工事まで一括責任施工できる体制であることが具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    戸建て・集合住宅のオーナーを顧客とし、最小限の電気料金で雪庇対策ができる点や工期1、2日が選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    公的機関との連携を今後積極的に行うことや、屋根形状に合わせた設計のため冬前の受注が理想という進め方は示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    屋根ごとに完全オリジナル品を製作する雪庇専用ヒーターマットという製品だが、普及度や高価格化の具体的な根拠は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    雪庇崩落による人身事故や車両の損傷を防ぐ安全上の意義はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出は書かれていない。

  • 費用対効果3

    最小限の電気料金で冬期の雪庇対策ができ災害の未然防止につながるとあるが、費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ゴムと熱線を用いた製品開発の話はあるが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルへの言及は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    北海道の気候・風土を知り尽くした地元企業として、地域特性を活かした製品で地域の住宅の安全に貢献している。

今後の展望

今後は公的機関との連携をより積極的に行い、それぞれの分野で知識や経験に優れた人々と関わることで、高い精度の製品を作っていく方針である。

事業者の声

北海道の気候・風土を知り尽くした地元企業として何とかしたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。