ものづくり補助金平成26年度製造業大分県

ウェットスーツ用特殊素材を使用した防水バッグの試作開発

ヘルメット潜水株式会社

この事例のポイント

  • 防水バッグは製作が初めてで、防水性を確保するための特殊な縫製ミシンが社内になかった。
  • 表面だけをすくうように縫えるすくいミシン、曲面の縫製に使うミシンなど7台を導入した。
  • 防災展での展示で高い関心を集めた。

事業者のプロフィール

事業者名ヘルメット潜水株式会社
所在地大分県 国東市
業種ゴム製品製造業
技術分野デザイン,複合・新機能材料,立体造形
従業員数27人
資本金2,000万円
設立1982年

事業の背景

ヘルメット潜水株式会社は潜水装備一式の製造販売から始まった国東市のベンチャー企業である。30余年にわたり国内外のブランドメーカーに協力して、裁断・接着・縫製の技術を培ってきた。10年前から独自商品の生産を始め、その第1弾がクロロプレンゴムで作った「やわらか湯たんぽ」で、生産が追いつかないほどの大ヒットとなった。防災意識の高まりを背景に、防水バッグの需要も増すと見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術防水バッグは製作が初めてで、防水性を確保するための特殊な縫製ミシンが社内になかった。

やったこと

表面だけをすくうように縫えるすくいミシン、曲面の縫製に使うミシンなど7台を導入した。本体にはウェットスーツ用素材のクロロプレンゴムを使い、防水ファスナーで気密性を保つ防水バッグ「クロッツ バッグ」を試作開発した。キャップ口から息を吹き込むと荷物を入れた状態でも大人が水に浮けるという特徴を持たせた。リュックやブリーフケース、トートバッグなど6種のバリエーションを用意した。東京のデザイナーにデザインを依頼し、機能とデザインを両立させた。完成品は6月に大阪で開催された防災展に展示された。

加工機すくいミシン(裏まで針が入らず表面だけをすくって縫える)
加工機1本針総合送りポストヘッドミシン
加工機ベルト部を縫う入力機能付き電子サイクルマシン

新しい製品・サービス:クロッツ バッグ(クロロプレンゴム製の完全防水バッグ)

事業の効果

防災展での展示で高い関心を集めた。防災意識の高まりとともに、この防水バッグの存在感は今後も増していくと同社は期待している。完成した防水バッグは、やわらか湯たんぽとともに国東市のふるさと納税の返礼品に選ばれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    30余年の裁断・接着・縫製の技術と10年前からの独自商品生産が書かれ、防水バッグはその延長にある。経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    防災意識の高まりで存在感が増す防水バッグという市場見通しと、潜水装備で培った技術の強みが書かれている。競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決2

    ミシン導入で社内での防水バッグ作りのメドが立ったとあるが、課題の認識と事業計画の具体は書かれていない。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    社員数27名や担当者の語りはあるが、補助事業を遂行する体制や人材の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    防水・浮く・日常使えるバッグという特徴と、東京のデザイナー起用による機能とデザインの両立が書かれ、ターゲットはやや曖昧。

  • 事業化までの道筋2

    今後は6種からバリエーションを増やすとあるが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    防水バッグは完全防水と浮力を両立させる点が特徴で、ウエットスーツ素材の応用として既存品と差別化されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    国東市のふるさと納税返礼品に選ばれたとあるが、波及効果や雇用創出の記述は限定的。

  • 費用対効果2

    特殊ミシン7台の導入で防水バッグ製作のメドが立ったとあるが、投入額と付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    大分県国東市発のベンチャーで、地域の名を冠したブランドと防災展での関心、ふるさと納税返礼品化など地域性を活かした展開が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はバリエーションを増やし、多彩なニーズに応えられる防水バッグを作っていきたいと担当者は語る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。