ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

新たな珍味菓子の製造設備及び技術を導入した地域資源を活用した新製品づくり

有限会社八戸十全物産

この事例のポイント

  • 若者の飲酒機会の減少に伴い、乾物商品の消費量及び生産量が年々減少している。
  • 青森県産の農水産物を加工した「八戸前沖サバ煎餅」と「青森どら焼き」を試作開発した。
  • 煎餅製造機の導入により八戸前沖サバ煎餅の完成度を高めることができた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社八戸十全物産
所在地青森県 八戸市
業種食料品製造業

事業の背景

弊社は水産加工品としての乾物商品を主に製造してきた。若者の飲酒機会の減少に伴い、乾物商品の消費量及び生産量は年々減少している。そのため、従来商品とは異なり、お酒を飲まない消費者が求める新商品の開発が急務となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力若者の飲酒機会の減少に伴い、乾物商品の消費量及び生産量が年々減少している。
  • 新製品・新技術お酒を飲まない消費者が求める新商品の開発が急務となっている。
  • 新製品・新技術新商品の開発には技術の高度化と新規設備の導入が必要であった。

やったこと

青森県産の農水産物を加工した「八戸前沖サバ煎餅」と「青森どら焼き」を試作開発した。八戸前沖サバ煎餅はサバの骨と皮の粉末を活用してカルシウムを豊富に含ませ、八戸せんべい汁や鍋物にも活用できる商品とした。青森どら焼きは三戸町・五戸町産玄米粉を使い、大間町産コンブを練り込んだ皮に、鶴田町産スチューベンのジャムと餡子を挟んだ。試作開発にあたり、半自動煎餅焼成機、南部煎餅生地充填装置、脱気付バンドシーラー機を導入した。

加工機半自動煎餅焼成機
加工機南部煎餅生地充填装置
加工機脱気付バンドシーラー機

新しい製品・サービス:八戸前沖サバ煎餅、青森どら焼き

事業の効果

煎餅製造機の導入により八戸前沖サバ煎餅の完成度を高めることができた。焼成温度は鉄板を約30分空焼きした後150℃で生地を焼く工程が最適と判明した。充填機の導入により青森どら焼きの生地やジャムを効率的に充填することが可能となった。ジャムと餡子を同硬度にしたことで皮への着色を回避できた。配合割合については試作開発を継続する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    水産加工の乾物商品が主力で、若者の飲酒減少による需要低下を背景に菓子分野へ進出する方向性はうかがえるが、既存事業との連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    八戸せんべい汁の知名度上昇や地域資源のサバ・玄米粉などを活用する点は読み取れるが、競争優位性を数値で示す記述はない。

  • 課題の認識と解決3

    従来商品の消費減少という課題認識と、新規設備導入による技術力向上・生産ライン構築の方針は読み取れるが、成長見込みの数値は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    試作開発を継続する方針や取引先問屋との交渉予定はうかがえるが、人材や事務体制についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    八戸せんべい汁の引き合いや健康面(カルシウム)、オール青森県産という特徴は読み取れるが、顧客ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    焼成温度は鉄板を約30分空焼き後150℃で焼く工程が最適と判明、配合は試作継続と記載があり、課題と対応は読み取れるが工程スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    煎餅やどら焼きは一般的な菓子だが、地域資源を使った高付加価値の珍味系菓子という位置づけはうかがえる。価格水準の記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    八戸せんべい汁や地域資源の活用、問屋や観光施設との取引、中国・台湾・香港への輸出構想など地域経済への波及がうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    新規設備導入による生産ライン構築は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンの革新に関する記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    乾物の消費減少を受けて新たな菓子市場へ進出する点は構造転換の方向性としてうかがえるが、市場成長の根拠は示されていない。

  • 地域経済への波及3

    青森県産の農水産物を使い地域の特産物を活かす点、地域の取引先や観光施設との連携が読み取れるが、雇用創出や成長の数値はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

保有する珍味加工技術を活用した新たな菓子市場をターゲットとし、経営革新を図る。現在取引のある問屋やホテル、小売店、土産店と新商品の取引開始に向けて交渉する。国内に加え中国、台湾、香港等への輸出も推進する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。