ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

最新マシニングセンタ導入による高速・高精度・高品質製品の生産体制の確立

アンデス電気株式会社

成果機械精度 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 高精度・高仕上げ面の製品を加工するための設備が社内になかった。
  • 加工材料・形状・操作性・機能性を重視して検討した結果、立形マシニングセンタを導入した。
  • 機械精度 1倍→2倍。機械精度、主軸回転数、テーブル送り速度が大幅に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名アンデス電気株式会社
所在地青森県 八戸市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野精密加工
従業員数324人
資本金1億円
設立1971年

事業の背景

当社は1971年の創業以来、フォトリソ技術・高周波技術・空気清浄技術などのキーテクノロジーを活かし、応用技術の研究開発に力を入れてきた。国内の機械加工業界では規模は小さいものの、国内産業の中枢の一つに位置付けられている。近年は新興国が低価格を武器に市場参入し、難易度の低い安価な加工品は海外へシフトしたため、国内では高精度・高品質で短納期の加工品が主流になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高精度・高仕上げ面の製品を加工するための設備が社内になかった。
  • 人手・技能加工工具・加工方法・加工条件等のノウハウが不足していた。
  • 納期・工程高付加価値加工品の加工技術・生産体制を確立し、短納期化を図る必要があった。

やったこと

加工材料・形状・操作性・機能性を重視して検討した結果、立形マシニングセンタを導入した。鉄・アルミ等の幅広い加工を高速切削で行い、美しい仕上げ面を得るとともに加工サイクルタイムを短縮する。振動防止制御機能、熱変位制御機能、保守監視機能等を標準装備している。導入後は、穴仕上げ面、溝、側面、底面等の仕上げ面の粗さ向上のため、工具形状・添加剤の種類についてメーカーと技術打合せを繰り返した。

加工機立形マシニングセンタ

事業の効果

  • 機械精度 1倍→2倍
  • 主軸回転数 1倍→3倍
  • テーブル送り速度 1倍→8倍

機械精度、主軸回転数、テーブル送り速度が大幅に向上した。メーカーとの打合せで加工工具を変更し、高仕上げ面加工の技術が向上した。難削材加工では水溶性切削油への添加剤の混合比率を検証し、高仕上げ面加工と工具の高寿命化に繋がる最適比率を見い出した。設備導入により「加工工具・加工方法・加工条件等のノウハウ不足」が解決できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のフォトリソ・高周波技術を活かし機械加工へ展開しており一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    新興国の低価格品流入で国内は高精度・高品質・短納期品が中心になったという市場認識と、自社の高仕上げ面加工設備の不足という弱みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    課題として高仕上げ面設備の不足とノウハウ不足を挙げ、マシニングセンタ導入と高付加価値加工品への転換で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    機械精度2倍、主軸回転数3倍、テーブル送り速度8倍という数値が示され、高付加価値製品の量産品獲得が目標として書かれている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数324名は示されているが、補助事業の遂行体制や担当人材についての記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高仕上げ面加工の技術、医療・介護関連や高級車向けモーター部品という対象顧客と、差別化の狙いが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    メーカーとの打合せや工具・添加剤の検証など課題解決の方法は示されるが、スケジュールの記載は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    高仕上げ面の高付加価値加工で、単品加工が中心の取引から量産品獲得へ移る方向性が示されている。医療・介護分野への参入も狙いとして挙げられている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国内産業の中枢に位置付けられるという記述はあるが、雇用創出や波及効果への言及は具体的に読み取れない。

  • 費用対効果3

    機械精度や主軸回転数などの性能向上は示されるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度加工による差別化は示されるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    ハイブリッド車や高級車向けモーター部品という成長分野への進出は触れられるが、構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    青森県八戸市の工業団地に立地することは示されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

取引先へ多数のサンプルを提示して高仕上げ面の加工技術を高め、安定的な受注量を確保して高付加価値製品の量産品獲得を目指す。加工精度の向上を活かし医療・介護関連事業への参入も視野に入れ、差別化を図る。自動車関連では単品加工品が大部分のため、ハイブリッド主力車種向けモーターコイルの加工部品を足掛かりに量産加工品の受注獲得を目指し、高級車向けモーター関連の加工部品の受注拡充も図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。