ものづくり補助金平成26年度製造業滋賀県

高精度な半導体製造装置用部品の量産体制構築・安定供給の実現

ハイキス株式会社

成果最小穴寸法 0.5mm径→0.12mm径

この事例のポイント

  • 半導体製造装置用部品の高精度要求に対し、加工工程が増えて加工精度や品質面で問題が生じていた。
  • 新たにグラインディングセンターを導入し、当社独自のダイヤモンド工具と超音波加工技術、蓄積してきた加工データを組み合わせて加工能力・精度の向上を図った。
  • 最小穴寸法 0.5mm径→0.12mm径。グラインディングセンターと超音波加工技術の導入により、最小穴寸法と最小溝巾寸法が小さくなり加工精度が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名ハイキス株式会社
所在地滋賀県 長浜市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野精密加工
従業員数48人
資本金3,560万円
設立1997年

事業の背景

当社は滋賀県長浜市でファインセラミックス・ガラス等の脆性素材やサファイヤ等の単結晶素材の難切削素材の加工を手がけ、半導体製造装置用部品などを製造している。半導体製造装置用部品には高精度が求められるが、加工工程が増えたことで納期の長期化やコストアップ、加工精度や品質面の問題が生じ、受注に至らないケースが増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度半導体製造装置用部品の高精度要求に対し、加工工程が増えて加工精度や品質面で問題が生じていた。
  • 納期・工程加工工程の増加により納期が長期化していた。
  • コスト・採算加工工程の増加によりコストが上がり、受注に至らないケースも増えていた。

やったこと

新たにグラインディングセンターを導入し、当社独自のダイヤモンド工具と超音波加工技術、蓄積してきた加工データを組み合わせて加工能力・精度の向上を図った。最小穴寸法は現状0.5mm径から0.12mm径へ、最小溝巾寸法は0.5mm巾から0.2mm巾へ向上した。生産工程は、外側グラインディング加工、剥がし・洗浄、穴あけのグラインディング加工、微細加工の4工程だったものを1工程に削減し、生産プロセスを革新した。最新設備と技術力の相乗効果で高精度化と工数削減を図った。

加工機グラインディングセンター
加工機超音波ユニット・工具

新しい製品・サービス:超音波加工機を用いたセラミック・ガラス・結晶材の加工

事業の効果

  • 最小穴寸法 0.5mm径→0.12mm径
  • 最小溝巾寸法 0.5mm巾→0.2mm巾
  • 製造コストを30%削減した

グラインディングセンターと超音波加工技術の導入により、最小穴寸法と最小溝巾寸法が小さくなり加工精度が向上した。工程を4工程から1工程に削減して納期が短縮され、製造コストは30%削減された。これにより半導体分野の量産体制と安定供給が可能になり、既存以外の顧客からの引合いも生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存顧客の加工要求に応えられない受注機会の損失を課題とし、独自技術とノウハウの活用を掲げているが、中長期の戦略上の位置づけまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    独自の超音波加工技術と蓄積データを組み合わせ、最小穴径0.5mmから0.12mmへの精度向上を数値で示し、強みを具体的に述べている。

  • 課題の認識と解決5

    工程数を4工程から1工程に削減し、製造コストを30%削減すると数字で示され、課題解決と高付加価値化が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    コスト30%削減や工程削減など数値目標の実績は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    セラミック・ガラス・結晶素材に特化した加工ノウハウと、少量試作から量産まで対応する点、展示会での反応など顧客への訴求が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の課題として穴加工の小径化(50μm挑戦中)や高アスペクト比加工、時間短縮を挙げており、課題と方向性は示されるが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    サファイアやファインセラミックスの難切削素材の加工に特化し、高精度な半導体製造装置部品の分野で高水準の加工を図る内容が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    半導体製造装置部品の安定供給や新規開発テーマの創出など地域・産業への波及がうかがえるが、雇用創出などの国の補助の積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    新設備導入により製造コストを30%削減し、工程を4工程から1工程に減らした数値があり、費用対効果が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    超音波加工技術と加工データの組み合わせによるイノベーションがうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献までは具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    半導体分野での受注を目指すとし、新しい素材への引合いや新規開発テーマが生まれたとあるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    滋賀県長浜市の事業者であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及はほぼ読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

補助事業の成果を生かして半導体分野での受注を目指し、セラミックス等機械部品メーカーへの営業活動に取り組む。穴加工の小径化(現在50μmの穴あけに挑戦中)、高アスペクト比の加工精度向上、加工時間の短縮などに取り組む予定。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。