ものづくり補助金平成25年度建設業青森県

新規事業の防雪柵加工をロール成形機利用により生産性向上と流通の合理化を目指す

勝又金属工業株式会社

成果1枚あたりの製作時間 5分→0.33分

この事例のポイント

  • 防雪柵の加工について、現状の設備では需要期の大量生産に対応できず、発注者のニーズを満たしきれていない。
  • ロール成型機を新規導入し、現在の機械設備と組み合わせて防雪柵の加工を行えるようにした。
  • 1枚あたりの製作時間 5分→0.33分。成型精度の安定した製品の連続生産が実証され、量産も可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名勝又金属工業株式会社
所在地青森県 青森市
業種職別工事業
技術分野精密加工
従業員数34人
資本金1,000万円
設立1890年

事業の背景

勝又金属工業は明治23年創業の建築板金業者で、ステンレス製作金物や装飾金物の設計・制作・施工を一貫して手がけている。防雪柵は冬道の安全確保に需要が年々高まっているが、東北地方には加工できる業者がほとんどなく、現状は北海道から加工品を発送していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力防雪柵の加工について、現状の設備では需要期の大量生産に対応できず、発注者のニーズを満たしきれていない。
  • コスト・採算生産リードタイムが長く機械稼働率も低いため、コスト削減と量産化が求められている。
  • 納期・工程現状は北海道小樽から東北各地へ加工発送しており、輸送距離が長く環境負荷も大きい。

やったこと

ロール成型機を新規導入し、現在の機械設備と組み合わせて防雪柵の加工を行えるようにした。導入機は東北初の機種で、金属板に穴をあけたものをセットして成型する。これにより需要期の大量生産に対応し、東北の加工発送拠点として製造体制を整えた。

加工機ロール成型機

新しい製品・サービス:キレンダースパン(防雪柵)

事業の効果

  • 1枚あたりの製作時間 5分→0.33分
  • 成型工程の回数 4回→1回

成型精度の安定した製品の連続生産が実証され、量産も可能になった。1枚あたりの製作時間は約5分から20秒に短縮された。導入後に八戸市のスケート場の外壁工事を受注するなど、受注機会も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    明治23年創業の建築板金から防雪柵加工へ広げる流れが示されるが、過去の防雪柵の取組との関係は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    東北に防雪柵を加工できる業者がないことや、東北県内で唯一という強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    需要期の大量生産への対応不足という課題を示し、4回曲げを一度に成型する設備で解決する方針が明確である。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工時間が約5分から20秒になったことは示されるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員数34名や、二人で担当する体制が書かれているが、補助事業の遂行体制としての詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    防雪柵の需要が年々高まっていることと、東北で唯一の加工拠点になる点が、選ばれる理由として書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    東北全県から北陸・甲信越へシェアを広げる目標はあるが、スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    東北初の導入で全国トップクラスの機械設備とあり、地域での高水準の供給力がうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    冬道の安全確保に防雪柵が大きな効果を発揮するという社会的意義が書かれているが、経済波及や雇用の数字はない。

  • 費用対効果2

    設備投資額や補助金額に対する付加価値増加の数値はなく、生産時間短縮のみ示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    輸送距離減による環境負荷の低減は書かれているが、デジタル技術や新たなビジネスモデルの記述はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    防雪柵の需要が年々高まっているとあるが、日本経済の構造転換に資する点までは読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    北海道の拠点を本州に移し東北へ供給する地域性があり、雪国の交通網を支える事業として書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

防雪柵の加工拠点として東北の製造体制を確立し、東北全県から北陸・甲信越へのシェア獲得を目指す。本事業で金属加工業へも本格進出し、財務基盤の強化を図る。

事業者の声

機会があればぜひ当社が施工した外壁を見てほしい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。