ものづくり補助金平成26年度建設業愛媛県

耐震性のある高精度の金属加工を可能とする設備導入計画

有限会社イツワ工業

成果切断可能な長さ 3m→4m

この事例のポイント

  • 耐震性の高い金属加工ニーズに応えるため、現有機械では対応できない長さと厚みの加工が必要になっていた。
  • 長さ4m・厚さ6.5mmの切断が可能なメカニカルシャーリングマシンを導入した。
  • 切断可能な長さ 3m→4m。切断時の長さの切替時間を最小限の30秒に抑え、作業効率を30%向上させた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社イツワ工業
所在地愛媛県 伊予市
業種職別工事業
技術分野精密加工
従業員数12人
資本金300万円
設立2003年

事業の背景

当社は鋼製建具(自動ドア枠・防火扉)や建物金物(手摺・パネル)、薄板加工が主力である。近年は全国的な耐震工事の増加に伴い、業界全体で耐震性の高い金属加工のニーズが高まっており、当社も一部耐震工事に関する部品を製造している。今回の事業は、顧客の耐震性の高度化ニーズに対応するための設備投資である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術耐震性の高い金属加工ニーズに応えるため、現有機械では対応できない長さと厚みの加工が必要になっていた。
  • 生産能力現有の金属切断機は長さ3m・厚さ4.5mmまでしか切断できず、県内に流通する長さ4mの金属に対応できなかった。
  • 人手・技能切断機の作業工程が切り替わるたびに長さの設定を変える必要があり、約30秒の作業時間ロスが発生していた。
  • 品質・精度導入後20年以上経過した現有切断機は作業誤差が発生していた。

やったこと

長さ4m・厚さ6.5mmの切断が可能なメカニカルシャーリングマシンを導入した。既存の切断機は長さ3m・厚さ4.5mmまでしか対応できなかったため、この設備で長さと厚みの両方の加工能力を高めた。長辺を新設機械で切断し、短辺は既存機械で切断する工程に分けた。一台目で長辺を切断した後、材料の向きを変えずに二台目で切断することで材料移動の時間を抑えた。長辺を新設機械で切断することで誤差の調整時間をなくした。

加工機メカニカルシャーリングマシン

事業の効果

  • 切断可能な長さ 3m→4m
  • 切断可能な厚さ 4.5mm→6.5mm
  • 作業効率を30%アップすることが可能となった
  • 切断時の長さの切替にかかる時間を最小限の30秒に抑えることが出来る

切断時の長さの切替時間を最小限の30秒に抑え、作業効率を30%向上させた。材料移動の時間も最小限に抑えられ、長辺を新設機械で切断することで誤差の調整時間がなくなり、効率的な金属切断作業が可能になった。精度の高い製品を安定して提供することで顧客の信頼を高め、コスト削減にも取り組む方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    鋼製建具や建物金物などの主力事業と、耐震工事増加への対応という過去の取組からの流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    全国的な耐震工事増加や中国製品との価格競争に触れ、30社以上の取引実績もあるが、自社の強みを競争優位として示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    現有機械の長さ3m・厚さ4.5mmの限界と作業ロスを課題として挙げ、新設備で4m・6.5mmに対応する方向は示されている。ただし売上や付加価値の目標は書かれていない。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員12人、熟練工の存在、現在3次投資まで実施済みとの記載はあるが、補助事業を遂行する体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    耐震性の高い金属加工へのニーズと厚み・長さ対応の必要性は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの数値は示されていない。

  • 事業化までの道筋2

    今後も耐震工事は堅調とあるが、導入スケジュールや課題解決の具体的な方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    耐震性の高い金属加工という分野と、曲げ物(アルミ水切り一体曲げ、先の幅14ミリ)の高付加価値性がうかがえるが、普及度との比較は書かれていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    耐震工事の増加は業界全体の動きとして触れているが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    作業効率が30%アップしたとあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県伊予市の地元企業であることはわかるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

中国からの低価格製品の増加によりコスト面で厳しい環境にあるが、精度の高い製品を安定して提供し続ける。耐震工事は堅調に受注できる見込みで、今回の事業を通じて一層戦略的に事業を展開する。なお、現在は3次投資まで実施済みである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。