ものづくり補助金平成26年度建設業富山県

顧客ニーズに対応した板金資材提供から取付工事までの板金工事一貫受注体制構築

株式会社北陸瓦販売店

成果裁断と曲げ加工の作業時間を60%削減

この事例のポイント

  • 手動で材料の鉄板をスリッターに通していたため、切断しにくい素材では仕上げ時に1mm〜1.5mmのズレや歪みが出ていた。
  • 平成28年1月に砺波営業所へ高性能の動力切断機(油圧ギャップシャー)を導入・稼働させ、平成29年12月には量産体制に入った。
  • 裁断と曲げ加工の作業時間を60%削減。切断機の導入で、裁断と曲げ加工の作業時間が60%削減され、廃棄ロスも50%削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社北陸瓦販売店
所在地富山県 高岡市
業種職別工事業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数47人
資本金6,600万円
設立1948年

事業の背景

富山県の新築住宅着工戸数は減少傾向が続き、建設業者の数や従業員数も減っている。一方で屋根工事・板金工事業者は増加傾向にあり、県内の板金登録工事事業者は360社(平成30年10月現在)で、そのほとんどが小規模業者のため競争が激化している。住宅の屋根・外壁用の板金資材は、寸法・デザイン・色調・材質ともに多様性が年々求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度手動で材料の鉄板をスリッターに通していたため、切断しにくい素材では仕上げ時に1mm〜1.5mmのズレや歪みが出ていた。
  • 人手・技能裁断や曲げ加工が熟練工の経験に頼っており、人手不足への対応も必要だった。
  • コスト・採算切断や加工のズレによる資材の廃棄ロスが多かった。
  • 生産能力顧客の多様な寸法・デザイン・色調・材質の要望に、安価で高品質に応える体制が求められていた。

やったこと

平成28年1月に砺波営業所へ高性能の動力切断機(油圧ギャップシャー)を導入・稼働させ、平成29年12月には量産体制に入った。この機械はゲージの位置決めが自動ででき、シャープな切れ味で切断面のずれが無い。最大4mまで資材を一度に切断できるため歪みが無くなり、高品質な資材加工が可能になった。裁断と曲げ加工の作業を機械化・マニュアル化し、熟練工の経験に頼っていた作業を解消した。

加工機油圧ギャップシャー(高性能動力切断機)

事業の効果

  • 裁断と曲げ加工の作業時間を60%削減
  • 廃棄ロスを50%削減
  • 導入後2年間で受注率が約20%伸びた

切断機の導入で、裁断と曲げ加工の作業時間が60%削減され、廃棄ロスも50%削減された。作業の機械化とマニュアル化により生産効率が上がり、人手不足を補うこともできた。製品の精度が上がったことで顧客の信用度も高まり、受注率は導入後2年間で約20%伸びた。環境負荷も低減できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    瓦卸業から外装工事業への事業領域拡大と一貫受注体制が述べられ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内板金登録事業者360社の大半が小規模で競争激化と書かれ、外装業の専門家としての一貫受注という強みも示されている。

  • 課題の認識と解決4

    手動切断による1〜1.5mmのズレ・歪みという課題を認識し、切断機導入で作業時間60%削減、廃棄ロス50%削減と数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    板金資材の売上高を5年間で3倍に伸ばす目標と、受注率が導入後2年で約20%伸びた実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員47人、職人育成への言及はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    寸法・デザイン・色調の多様化に応じたオーダーメイドで安価・高品質な資材提供という顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    砺波営業所への導入、本社への追加導入計画、リフォーム分野への展開など今後の段階は示されるが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    板金資材の多様化は述べられるが、同分野での高付加価値化・高価格化を示す記載は限定的である。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    新築住宅着工の減少や県内の業者数が示されるのみで、国が補助する波及効果や雇用創出の具体的記載は乏しい。

  • 費用対効果4

    作業時間60%削減、廃棄ロス50%削減、受注率約20%増と、投入額に対する効果を数字で示している。

  • イノベーションへの貢献2

    環境負荷低減は書かれるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及はわずかである。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    富山県内の地域事業者として屋根・外壁施工を担い地域の暮らしを支える姿勢は読み取れるが、地域経済への波及効果の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は取付工事の受注と小規模板金業者への資材販売の売上高を5年間で3倍に伸ばす予定である。今年度は新築外壁工事の受注を200件超と見込んでおり、今後はリフォーム分野にも力を入れる。本社にも動力切断機を導入したいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。