ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

新規設備導入による食品安全マネージメントシステムの高度化と商品開発

かねご製餡株式会社

成果一般生菌数(平均) 1,099個/g→416個/g

この事例のポイント

  • 豆に付着した土壌菌の除去には限界があり、生菌検査で見つかることがあった。
  • 豆洗い用の洗穀機を導入した。
  • 一般生菌数(平均) 1,099個/g→416個/g。洗穀機の導入により一般生菌数が半分以下に減り、製品の安全性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名かねご製餡株式会社
所在地青森県 八戸市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
設立2014年

事業の背景

弊社はあん製造・卸・販売と菓子原料販売を行い、生あん、練りあん、煮豆を主力製品としている。食品安全面に特に注力しており、平成26年には製餡業界で初めてFSSC22000の認証を取得した。製造工程では材料となる豆の洗浄に重点を置いているが、現状では土壌菌の除去に限界があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度豆に付着した土壌菌の除去には限界があり、生菌検査で見つかることがあった。
  • 納期・工程生菌検査で不合格になると出荷差し止めや廃棄処分となり、損失が大きかった。
  • 新製品・新技術新市場向けに開発中の羊羹は、近年の消費者需要に合わせて一口サイズで製造する必要があった。

やったこと

豆洗い用の洗穀機を導入した。洗穀機は特殊ジェットにより気泡を含んだ水流で洗浄し、豆を傷めることなく汚れや雑菌、小石、砂等の異物を除去できる。穀類の種類や処理量、作業工程に応じて洗浄・異物除去回数を選択でき、装置の洗浄時に薬剤が不要である。また、開発中の羊羹の包装工程に必要な羊羹充填機を導入した。充填機はターンテーブル方式で場所を取らず、プリンターと接続して「充填」「包装」「印字」の3工程を1名で行える。一口羊羹の充填・包装・印字のテストを行った。

その他洗穀機
加工機羊羹充填機
その他プリンター

新しい製品・サービス:一口羊羹

事業の効果

  • 一般生菌数(平均) 1,099個/g→416個/g
  • 一口羊羹を平均的サイズである45g/個で充填し、包装工程も良好に実施できた。
  • 工程の効率化により、製品化後は600個/hの量産が見込まれる。

洗穀機の導入により一般生菌数が半分以下に減り、製品の安全性が向上した。工場内汚染も軽減され、食品安全マネージメントシステムの更なる高度化を図れた。羊羹充填機の導入により一口羊羹の充填・包装が可能となり、竿羊羹から一口サイズへの需要変化に対応でき、製品化の目途が付いた。工程の効率化も図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    製餡業界で初のFSSC22000取得など食品安全への注力が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    小豆や調味料を国内産にこだわる点や、アジア展示会での市場調査に言及があり強みは示されるが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    生菌検査で見つかると出荷差し止めや廃棄になるという課題を明示し、洗穀機で生菌数1,099個/gから416個/gに減少させた具体的な成果がある。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    一口羊羹の量産を600個/hと具体的に示しており、付加価値や賃上げの目標値は書かれていないため一部に留まる。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一口サイズへの需要変化、アジアでの和菓子の受け入れ、対象顧客の想定先が書かれ、ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    製品化後の商品開発やパッケージ決定など今後の進め方は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    一口羊羹は竿羊羹からの需要変化への対応とされ、高付加価値化の度合いは一部うかがえるが、市場での水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    アジア全域への販路展開や青森県産リンゴなど地域原料の活用が書かれ、地域経済への波及がうかがえるが数字はない。

  • 費用対効果3

    洗穀機による生菌数半減や工程効率化が書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    食品安全マネジメントの高度化は書かれるが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体のイノベーションへの言及はわずかである。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    和菓子の海外展開や一口羊羹という新市場開拓がうかがえるが、日本経済の構造転換との関連は示されていない。

  • 地域経済への波及3

    青森県産リンゴや八戸の製餡事業者としての地域特性を活かす点は読み取れるが、雇用創出や成長牽引の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は原料や風味等多様な製品を開発し、パッケージデザインも決定して商品化を目指す。中華圏を中心としたアジア全域の日系デパートやスーパー、和食店等への販売を想定しており、国内産の小豆や調味料、青森県産リンゴ、台湾産パイナップルやマンゴーを原料とした製品で差別化を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。