ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

ガラス封入型サーミスタの更なる小型化の試作及び量産化計画(NGR1サーミスタ計画)

八甲田電子株式会社

成果ガラス管サイズ 1.5mm→1mm

この事例のポイント

  • ガラス封入型サーミスタの連続生産ラインが構築できていなかった。
  • ガラス封入型サーミスタの連続生産ラインを構築するため、ペースト乾燥炉、ガラス管挿入装置、ガラス管封入炉、取り出し・リターンコンベアを含む生産体制を整えた。
  • ガラス管サイズ 1.5mm→1mm。ガラス管とリード線を細くして超小型化を実現し、温度検知速度を大幅に短縮して高応答化した。

事業者のプロフィール

事業者名八甲田電子株式会社
所在地青森県 十和田市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野材料製造プロセス,精密加工

事業の背景

弊社を含む大泉製作所グループは、自動車分野及びエアコン・冷蔵庫等の家電分野を中心に事業展開する世界でもトップレベルの温度センサ専業メーカーである。日本の自動車業界では弊社の製品が業界標準となっており、近年は欧米の自動車メーカーがグローバル展開を進める中で弊社の温度センサの新規採用も多くなっている。近い将来、日本標準から世界標準の製品になると予想される。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ガラス封入型サーミスタの連続生産ラインが構築できていなかった。
  • 新製品・新技術自動車市場のニーズである更なる小型化と高応答化に対応した製品を開発する必要があった。

やったこと

ガラス封入型サーミスタの連続生産ラインを構築するため、ペースト乾燥炉、ガラス管挿入装置、ガラス管封入炉、取り出し・リターンコンベアを含む生産体制を整えた。工程設計では品質IPS手法を取り入れ、組立不良ゼロに向けたサーミスタ製造工程の設計を行った。導入設備としてリード線搬送トレイ、耐熱1,000℃以上の放熱性の良いセラミック製ガラス封入治具、ガラス管封入搬送治具、小型GRCサーミスタ組立装置を導入した。導入設備で試作品を製作し、目標とする形状・寸法について品質確認を行った。

その他リード線搬送トレイ
その他ガラス封入治具
その他ガラス管封入搬送治具
加工機小型GRCサーミスタ組立装置
その他ペースト乾燥炉
加工機ガラス管挿入装置
加工機ガラス管封入炉

新しい製品・サービス:超小型サーミスタ(NGR1型)

事業の効果

  • ガラス管サイズ 1.5mm→1mm
  • リード線の太さ 0.2mm→0.15mm
  • 温度検知速度 7秒→3秒

ガラス管とリード線を細くして超小型化を実現し、温度検知速度を大幅に短縮して高応答化した。これにより、欧州のEURO6対応やハイブリッド車・電気自動車のモーター用、燃料電池車向けなど新市場への投入が可能となった。使用温度範囲も競合他社より広い-55〜300度を計測できる優位性がある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の温度センサ事業と「業界標準」製品の実績が書かれ、小型化を課題とする流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    欧米メーカー採用増や使用温度範囲-55~300度の優位性など、外部環境と自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    現状課題として小型化を挙げ、ガラス管Φ1.5×L3.5mmからΦ1.0×L2.0mm、検知速度7秒から3秒への改善まで数値で示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    小型化や応答速度の改善数値は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車・EURO6対応・燃料電池車など用途と要求スペック①~③が整理され、顧客ターゲットも明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    品質IPS手法による工程設計や試作・品質確認の結果が寸法実力値つきで示されているが、中長期スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    超小型サーミスタは新市場投入とあり、同分野での高付加価値性はうかがえるが、高価格化の数字は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    EURO6対応や燃料電池車など環境対応の文脈は読めるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    投入額や付加価値増加額に関する記述はなく、費用対効果はわずかにうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献2

    連続生産ラインや画像判定による分類があるが、サプライチェーン全体へのイノベーション貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    自動車の電動化やハイブリッド車・EVへの展開が書かれ、成長分野への進出はうかがえる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

欧州のディーゼル車排ガス環境対応強化(EURO6)やハイブリッド車・電気自動車等のモーター用、燃料電池車向けの温度センサ製品として新市場への投入を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。