ものづくり補助金平成26年度製造業東京都

高精度微細パターン化プリント基板の製造プロセスを構築

株式会社美山技研

この事例のポイント

  • 高精度かつ微細なパターンのプリント基板を試作開発する製造プロセスを確立する必要があった。
  • 基板への搭載能力を向上させ、次にパターンの縮小化を実現した。
  • パターンの微細化に加え、積層数の引き上げ、外形サイズの小型化、搭載部品の集積化を達成し、各プロセスを高度化した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社美山技研
所在地東京都 八王子市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野精密加工
従業員数24人
資本金1,500万円
設立1979年

事業の背景

昭和54年の設立後40年にわたりプリント基板の製造・販売に携わってきた。近年は部品実装工程を完全内製化し、パターン設計から基板製造、部品実装、板金組み立てまでをワンストップで提供している。通信機器業界では大容量化・高速通信化に対応したプリント基板へのニーズが高まっており、情報機器メーカーからも高精度な基板への需要が強い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高精度かつ微細なパターンのプリント基板を試作開発する製造プロセスを確立する必要があった。

やったこと

基板への搭載能力を向上させ、次にパターンの縮小化を実現した。その後、基板をさらに小さくし、最後にワンボード化を実現した。導入した機器は、高多層・高密度基板を実現する自動実装機YS12F(ヤマハ発動機、H24)、高精度・微細加工を可能にするレーザーフォトプロッターRP212-XT(ダイナトロン、H26補正)、外形寸法の小型化・高精度化を実現するVカットマシンVMS-500(ソフミックス、H27補正)、ファインピッチ配線基板の精密加工技術の中核となるインクジェット印刷機GPS6151(マイクロクラフト、H29補正)である。品質検査は画像測定器で行う。現在はパターン幅50μmを達成し、積層数の引き上げ、外形サイズの小型化、搭載部品の縮小化(集積化)も達成した。

加工機自動実装機YS12F(ヤマハ発動機)
加工機レーザーフォトプロッター RP212-XT(ダイナトロン)
加工機Vカットマシン VMS-500(ソフミックス)
加工機インクジェット印刷機 GPS6151(マイクロクラフト)

新しい製品・サービス:パターン幅50μmの高精度微細パターンプリント基板

事業の効果

パターンの微細化に加え、積層数の引き上げ、外形サイズの小型化、搭載部品の集積化を達成し、各プロセスを高度化した。これにより車載関連や放送事業関連などで求められる次世代向け製品の試作開発案件の受注が増えた。新しい技術を展示会で発表したことで新規取引先が見つかり、その要求に応えることで次の展示会でも商談が生まれる好循環が生じた。今後は生産プロセスの改善により、試作開発品の大量生産対応と短納期化に取り組む予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成26年度以外にも補助金を活用して基板の小型化・微細化を段階的に進めてきたと書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    パターン幅50μmを達成し、5G通信や医療機器向けの次世代基板の受注が増えたと具体的に書かれており、強みが市場で発揮されている。

  • 課題の認識と解決3

    試作の大量生産対応や短納期化を今後の課題として挙げているが、事業計画の具体的な数値や成長目標までは書かれていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の向上や賃上げを示す目標値は書かれておらず、受注増の記述があるのみである。

  • 事業を進める体制3

    部品実装まで内製化し、50社以上の企業と連携する体制が書かれているが、補助事業を担う人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    通信・医療それぞれで求められる技術の違いを説明し、展示会での発表を通じて新規取引先を得たことが書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    設計から完成まで試作5〜6回で1年以上かかる見通しや、生産プロセス改善という課題と対応方針が具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    パターン幅50μmや積層数の引き上げなど、同分野で高精度・高水準の技術を追求していることが具体的に読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    5G通信や医療機器の発展の鍵を握る基板として、車載や放送関連などへの波及が示されているが、雇用創出などは書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金の投入額や付加価値額の増加額などの費用対効果を示す数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    高精度な微細配線やインクジェット直描技術の活用が示されるが、サプライチェーン全体への貢献までは書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    通信・医療機器など成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述は薄い。

  • 地域経済への波及3

    八王子市の50社以上の企業と連携し地域支援活動に取り組むと書かれ、地域の特性を活かしている様子がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

基板が製品化されるまでには5〜6回の試作が必要となり、設計から完成まで1年以上かかる場合もある。通信では複数の信号を同じ寸法精度で搭載することが重要で、医療の超小型カメラでは撮影と送信を小さな基板に盛り込むことが求められる。5G通信や医療機器の発展の鍵を握るため、多くの問い合わせや相談を受けている。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。