ものづくり補助金平成25年度製造業岩手県

機能特化型レーザーマーカー導入による顧客要求の対応力強化と付加価値生産性の向上

株式会社東亜エレクトロニクス

成果従来機に比べ印字可能な金属の種類が格段に広がった

この事例のポイント

  • 医療用鋼製小物などで製作や使用時のトレーサビリティ確立が主流になりつつあり、対応できる印字の受注拡大が課題となっていた。
  • 機能特化型緑色レーザーマーカーを導入した。
  • 従来機に比べ印字可能な金属の種類が格段に広がった。緑色レーザーマーカーの導入により、従来機より多様な金属や複雑形状へ印字できるようになり、導通目的の表層剥離や企業ロゴ等…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東亜エレクトロニクス
所在地岩手県 一戸町
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数50人
資本金4,000万円
設立1984年

事業の背景

当社は1984年に表面処理業を営む株式会社東亜電化の組立部門として分社、創業し、半導体部品や光学機器部品の組立事業を中心に生産に取り組んでいた。組立事業は海外に流出し厳しい経営環境にさらされたため、新事業として機械加工と研磨事業を加え生産体制の再構築を図った。近年は加工製品のトレーサビリティが重要視され、特に医療機器分野でレーザーマーカーによるロットナンバー刻印ニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑医療用鋼製小物などで製作や使用時のトレーサビリティ確立が主流になりつつあり、対応できる印字の受注拡大が課題となっていた。
  • 販路・情報発信特殊金属などの新素材や、CADデータを利用した曲線形状への印字など、顧客ニーズが多岐にわたっていた。
  • 新製品・新技術加工性能の優れたレーザーマーカーを導入し、技術力を強化する必要があった。

やったこと

機能特化型緑色レーザーマーカーを導入した。従来の赤色レーザーマーカーに比べ波長が短く吸収効率が高いため、素材を痛めるリスクが少なく、印字可能な金属の種類が大きく広がった。導入機により、新素材「コバリオン」へのロゴ・印字にも成功している。従業員3名が基本的な操作方法を習得した。既存機に比べ印字速度が大幅に向上し、少ない照射時間で高精度かつ効率的な印字が可能になり、超微細印字や医療用鋼製小物等に用いられる管理用QRコードの微細印字にも対応している。

加工機機能特化型緑色レーザーマーカー

新しい製品・サービス:機能特化型緑色レーザーマーカーによる多種多様な金属や複雑形状へのマーキング技術

事業の効果

  • 従来機に比べ印字可能な金属の種類が格段に広がった

緑色レーザーマーカーの導入により、従来機より多様な金属や複雑形状へ印字できるようになり、導通目的の表層剥離や企業ロゴ等の印字にも対応できるようになった。印字速度が大幅に向上して作業時間が削減され、原価率が低減し、収益面でも優位性を保つ工程を確立できた。新技術によりサービスの裾野が広がり、受注力が増強されて営業活動に大きく寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ダイキャスト品の二次加工によるワンストップサービスを旗印に受注体制を強化したとあり、経営方針との一貫性はうかがえるが、過去取組との関係は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医療用鋼製小物のトレーサビリティ需要や緑色レーザーの印字対応力を強みとして挙げているが、市場規模や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    組立事業の海外流出という課題を認識し、機械加工・研磨を加えた生産体制の再構築とレーザー導入で付加価値を高める流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    印字速度の向上や原価率低減に触れているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員3名が基本操作を習得し、責任者を置いたとあるが、体制全体や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療用鋼製小物の刻印需要、コバリオンへの印字実績、受注力増強など顧客ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は新技術を提案に盛り込み、試作のスピードアップを図るとあるが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    緑色レーザーでの多種金属印字やコバリオンへの刻印など、既存機より高水準の対応力が具体的に示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    医療分野の需要拡大や県内産学官連携の新素材に触れているが、国が補助する波及効果の記述は限定的。

  • 費用対効果2

    作業時間削減による原価率低減に触れるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CADデータ利用や3次元データ活用に言及するが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    岩手発の新素材コバリオンを県内産学官で活用する点は地域性があるが、地域経済成長への寄与は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業で獲得した新技術を顧客への提案に盛り込み、複合工程への対応力による相乗効果を前面に出して受注の拡大につなげたい。さらに3次元データの活用により、立体形状に合わせたプログラミングの時間を短縮し、試作開発のスピードアップを図りたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。