ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業宮城県

次世代型丸鋸製材機械の顧客仕様に合せた刃物の試作開発

株式会社泰栄産業

この事例のポイント

  • 丸鋸の刃の製造を外注しており、次世代型丸鋸製材機械の普及で増える受注に社内で対応する必要があった。
  • 手動高周波ろう付機、小径基盤腰測定機、腰入れプレス機、手動両側面研磨機を導入し、社内で刃物の製造ができるようにした。
  • 社内で刃物を製造できるようになり、納期が大幅に短縮され利益率も向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社泰栄産業
所在地宮城県 仙台市
業種機械器具卸売業
技術分野複合・新機能材料
設立1972年

事業の背景

同社は1972年の創業以来、製材・木工機械の販売・メンテナンス、鋸刃の販売・調整・研磨を手掛けている。製材機械の鋸には丸鋸と帯鋸があり、昭和中頃までは丸鋸が主流だったが、その後太い丸太に対応できる帯鋸が普及し、現在はほとんどの製材機械が帯鋸となっている。国内林業・製材業は木材住宅の減少や安価な輸入木材の流入により長く苦戦し、国内木材自給率は28%まで落ち込んでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力丸鋸の刃の製造を外注しており、次世代型丸鋸製材機械の普及で増える受注に社内で対応する必要があった。
  • コスト・採算外注に頼ることで利益率が下がっていた。
  • 納期・工程外注に頼ることで納期にも時間がかかっていた。

やったこと

手動高周波ろう付機、小径基盤腰測定機、腰入れプレス機、手動両側面研磨機を導入し、社内で刃物の製造ができるようにした。これにより次世代型丸鋸製材機械の性能をさらに強化できる試作品鋸刃の開発に取り組んだ。社内製造のため何度でもすぐに調整を施すことができ、試作開発を着実に進められるようになった。

加工機手動高周波ろう付機
検査測定小径基盤腰測定機
加工機腰入れプレス機
加工機手動両側面研磨機

新しい製品・サービス:次世代型丸鋸製材機械に対応する試作品鋸刃

事業の効果

社内で刃物を製造できるようになり、納期が大幅に短縮され利益率も向上した。膨大なデータを集積できるようになり、顧客仕様に合った高品質な製品を提供できるようになった。次世代型丸鋸製材機械の普及という時流に乗り、国内林業・製材業の活性化に貢献していく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和47年創業以来の丸鋸専門の実績と蓄積データを強みとし、外注から内製化する方針が過去の取組と一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    次世代型丸鋸製材機の普及を大きなチャンスと捉え、膨大な蓄積データを強みとして競争優位につなげる方向が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    外注による利益率低下と納期の課題を認識し、内製化で納期短縮と利益率向上を図る実効性のある対策が示されている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    納期の大幅短縮や利益率向上の方向は書かれているが、数値の目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    創業以来の業務範囲は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は限られている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客仕様に合った高品質な製品提供や試作品鋸刃の開発が書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    社内製造により試作を着実に進められると書かれているが、中長期の工程やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    製材機械用鋸のうち丸鋸は、ほとんどが帯鋸となった中で希少な存在と書かれているが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    国内林業・製材業の業界全体が上向きで、CLTの普及や木材需要の増加が背景として書かれている。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    内製化で膨大なデータを集積し試作開発を進めるとあるが、先端的なデジタル技術の活用は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    次世代型丸鋸製材機の普及と国内木材需要の増加という成長分野への進出が書かれており、構造転換への寄与がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    仙台市の企業で国内林業・製材業に貢献すると書かれているが、地域の雇用や経済成長への効果は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後増える木材需要と丸鋸製材機械の進化に貢献し、業界が上向く中でさらなる顧客開拓を進める。

事業者の声

外注に頼ることで利益率が下がることに加え、納期にも時間が掛かってしまいます。この課題解決のために、新たな設備を導入することにしました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。