ものづくり補助金平成25年度製造業秋田県

航空機素材に対応したアルミ切断加工の精密化及び効率化

三和精鋼株式会社

成果加工時間 72分→24.67分

この事例のポイント

  • 航空業界向けアルミニウム切断加工で、加工品の大型化や表面仕上げの精密化、短納期化への要求が年々高まり、事業拡大の課題となっていた。
  • 課題解決に向けCNC両頭両側面フライス盤を導入した。
  • 加工時間 72分→24.67分。両面を同時に加工することで反りやねじれが減り、加工面の精度が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名三和精鋼株式会社
所在地秋田県 にかほ市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数136人
資本金3,000万円
設立1981年

事業の背景

三和精鋼は昭和56年に金属材料の在庫と切断加工を担う会社として設立され、その後フライス加工や研磨を手掛けるようになった。鉄、ステンレス、アルミニウムなどの素材を中心に扱い、取引先は800社に増えた。県外の売上が7割超を占めている。航空機部品メーカーや半導体製造装置メーカー向けに一品一様の受注加工販売を行い、フライス加工は売上の6割を占める。平成21年から航空業界向けアルミニウム切断加工に進出している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力航空業界向けアルミニウム切断加工で、加工品の大型化や表面仕上げの精密化、短納期化への要求が年々高まり、事業拡大の課題となっていた。

やったこと

課題解決に向けCNC両頭両側面フライス盤を導入した。従来は素材を水平にセットして1面ずつ加工していたが、新設備では加工面を垂直にセットして同時に2面を加工できるようになった。素材の上面全体を板状で強力に固定するバイス(万力)を追加し、左右のカッターを同じ速度・位置・タイミングで動かすことで、素材のビビリ(共振)が起きず、反りやねじれが減り、加工面を高精度に仕上げられるようになった。加工時間は約1/3に短縮した(72分から24分40秒)。また従来機はカッターの回転軸が縦で切粉がまとわりつき加工面に擦り傷が出ることがあったが、新型機は回転軸が横のため切粉が落下し、傷が付きにくくなり切粉の散乱も減って労働環境も改善した。

事業の効果

  • 加工時間 72分→24.67分

両面を同時に加工することで反りやねじれが減り、加工面の精度が上がった。加工時間は約1/3に短縮した。切粉が落下して加工面に傷が付きにくくなり、切粉の散乱も減って労働環境が改善した。従来は熟練工が担っていた難しい加工を若手技術者も行えるようになり、加工後の反りや歪みの再発も極めて軽微になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成21年から航空業界向けアルミ切断に進出し事業拡大の課題としていたと書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    航空機部品や半導体製造装置メーカー向け一品一様受注加工、取引先800社、県外売上7割と自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    大型化・精密化・短納期化への要求が課題として認識され、加工時間を約1/3に短縮するなど解決策が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間が約1/3に短縮したと数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内の技能資格制度導入や社員の技術向上に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一品一様の受注加工、六面体に仕上げ取引先が即時加工できる状態で納品するなど、選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果は書かれているが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記述はほとんどない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    航空機素材の大型・高精度アルミ切断加工で、表面仕上げの精密化など同分野で高水準の加工を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    若手技術者の参入や労働環境改善に触れるが、波及効果や国が補助する積極的理由までは書かれていない。

  • 費用対効果3

    加工時間の約1/3短縮や熟練工依存の低減など効果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空機や半導体製造装置分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はない。

  • 地域経済への波及2

    県外売上が7割を占めるとあり地域外への販売は読み取れるが、地域の特性を活かした雇用創出の記述は薄い。

事業者の声

当社は素材加工業であり、大量生産などの合理化が難しい“一品一様

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。