ものづくり補助金平成25年度製造業三重県

試作品製造技術を活かした医療機器開発体制の構築

株式会社水貝製作所

この事例のポイント

  • 精密医療機器を製作する技術はあるが、それを切削できる機械装置がなかった。
  • 5軸制御の複合加工機としてマシニングセンターを導入した。
  • 医療機器製造業の許可を平成27年2月に取得し、医療機器製造業者として登録されたことで、医療機器分野に新規参入した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社水貝製作所
所在地三重県 いなべ市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数63人
資本金1,000万円

事業の背景

当社は自動車産業を対象とした超精密部品加工、製品・部品・機械の試作開発、研究開発の受託などを主力とし、汎用品の大量生産ではなく技術力が必要な小ロット品を得意としている。自動車産業は景気の変動を受けやすく、新たな事業の柱を検討していた。医療機器分野は小ロットではあるが製品寿命が長く、中長期的に安定した受注が見込めるため、市場として魅力があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力精密医療機器を製作する技術はあるが、それを切削できる機械装置がなかった。
  • 新製品・新技術自動車産業は景気の変動を受けやすく、新たな事業の柱を検討していた。
  • 納期・工程医療機器の製販企業や医療関係者はものづくりに不慣れで、従来の2D図面では的確なイメージを共有できず、試作までのリードタイムに影響していた。
  • 品質・精度体内に入る機器は無垢材からの削り出しが必須で、3D曲面などの複雑形状の加工が必要だったが、従来設備では複雑形状で高精度の医療機器を製作できなかった。

やったこと

5軸制御の複合加工機としてマシニングセンターを導入した。立体図面作成技術を社内標準化し、3D図面や3Dプリンタで試作した樹脂製3D試作品を製販企業に提示して試作品イメージを共有した。国立大学医学部には、3Dプリンタ用のモデルデータ処理技術を構築して作成した樹脂製3D試作モデル5点を持ち込み、形状・大きさ・持ちやすさについて評価を受けた。ステンレス無垢材から複雑形状の削り出し加工を行い、繰り返し幅誤差は原文で10mm以下、精度は原文で誤差5以下を目標・達成とし、3D曲面や斜め加工を実現した。完成品は人体模型を使って医学部で評価を受けた。

  • 加工機5軸制御の複合加工機マシニングセンター

新しい製品・サービス:操作性に優れた先端形状の特殊用途医療機器

事業の効果

医療機器製造業の許可を平成27年2月に取得し、医療機器製造業者として登録されたことで、医療機器分野に新規参入した。3D図面や3Dプリンタ試作モデルにより製販企業や医学部とのイメージ共有が進み、開発が迅速化した。複合加工機により複雑形状や斜め加工が可能になり、完成品は医学部から「優れている」との評価を受けた。

今後の展望

特殊用途医療機器は既存製品の置き換えが進むと見込み、年間10〜20本程度の売り上げを見込んでいる。今後は同手法で特殊小物の開発も進め、単価10万円程度、年間20個程度の売り上げを目指す。部品のマイナーチェンジによる小ロット部品の市場獲得も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。